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ウォーク・ザ・ライン/君につづく道 [映画感想 あ行]

ウォーク・ザ・ライン 君につづく道 特別編

ウォーク・ザ・ライン 君につづく道 特別編

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/05/26
  • メディア: DVD


映画タイトル:ウォーク・ザ・ライン/君につづく道
初公開年月 :2006/02/18
監督:ジェームズ・マンゴールド
脚本:ギル・デニス
出演:ホアキン・フェニックス リース・ウィザースプーン ジニファー・グッドウィン  他

■2006.12.02(土) 本日の一言■

良くなったかなぁと思えば、微熱が出たり、鼻がでたり・・の12日間。(--)
ビリー・ジョエルのコンサートもあったので、映画鑑賞もしばし休んでいたけれども
コンサートも終わったし、風邪も抜けたというわけで再びDVD鑑賞開始である。(^^)v
いやはや、健康って本当にありがたい。熱のない生活!鼻が通るだけで人生は、
こんなに明るい! 
もう誰にでもニッコリしたい気分である。。.:♪*:・'(*⌒―⌒*)))
さて、そんな幸福感一杯の中での復帰第一弾DVDは『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』。
久しぶりのDVD鑑賞&初見の作品であるので、期待も高まるところである。

まずはあらすじから。

1950年代後半から60年代にかけてアメリカで活躍したカントリーミュージャン、
ジョニー・キャッシュの半生の物語。
綿花栽培の小作で生計を立てる貧しい家庭に生まれた
ジョニー・キャッシュ(ホアキン・フェニックス)は、酒を飲んでは何かと暴力がちになる父と
優しく勤勉な兄ジャックに守られながら、ラジオから流れる
ジューン・カーター(リース・ウィザースプーン)の歌声に耳を傾け、彼女に憧れ、
音楽を愛するようになっていった。
そんなある日、ジョニーを遊びにいかせ弟の分まで働こうとした兄が、製材所のチェーンに
巻き込まれる事故にあい死んでしまう。落こぼれの弟が死なず、優秀な兄が死んだことを
嘆く父の言葉にジョニーの心を深く傷つけられるが、成人を迎えると軍隊経験を経て
ヴィヴィアンと結婚、訪問セールスの仕事にもつくが、それもなかなか起動にのらず、
趣味のバンド演奏をまるで理解しない妻ヴィヴィアンとの間にも溝が深まる。
やがてチャンスを得てプロのミュージシャンとなったジョニーは、全米中をツアー中に、
憧れていたジューン・カーターとの共演のチャンスを得るのだったが・・。

それでは感想である。
★以降、ネタバレもありますよ★

さてジョニー・キャッシュというミュージシャンについての知識は、ほぼ皆無。(^^;;)
そこで『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』の検索をかましてみると、
このジョニー・キャッシュというミュージシャンはストーンズやボブ・ディランといった
どちらかといえば泥臭い音楽を演奏する大物たちのお手本となった歌手であるということを
頭に入れての鑑賞開始である。
映画のストーリーは大変わかりやすい作品である。
ジョニー・キャッシュは音楽と心優しい兄だけが心の支えという不遇の子供時代を経て(TT)
音楽に理解のない妻との結婚。( ̄ー ̄(。-_-。*)ゝポッ 子供も産まれる。
書き溜めた自分の曲を自ら売り込み、スターの階段をかけあがり( ̄∇ ̄)/★
子供の頃、憧れだった女性歌手ジューン・カーターに出会い 
彼女に恋心を訴えるも(ノ ̄▽ ̄)ノ~~{恋心} (--)ゝ"ジューンの返事はつれなく・・
その後、お調子に乗って薬に手をだし、ジューンへの恋心を知った妻との関係も悪化! 
そして転がり落ちるように名声をなくし、薬の中毒となり、
ジューンの助けを借りて、再生の道を歩みだすといったモノである。
単純な物語であるが、しかし、なんだか楽しく最後まで鑑賞してしまう。
楽しくなる理由は、二人が歌う音楽であると思う。シンプルな音源と声で聴かせる歌たちは
ミスタードーナッツでよく流れるような音楽で、どこか懐かしさを感じさせる曲が満載であり、
長く聴いていても疲れがこない。ジョニーとジューンが共にステージで歌う沢山のシーンは
仲むつまじく、バックステージにある惚れたの惚れないや、ジョニーの自分の父に対する
葛藤やジューンの男運のなさからおこる中傷などのゴタゴタ感が昇華されていて明るくて楽しい。
あぁそれなのに、この二人は、こんなに素晴らしいステージができるにも関わらず実生活は
波乱に満ちていて、「どうして、そんなことをしちゃうかな」(--#)とイラつかされる
シーンも多々ある。特にジョニーがジューンに対する恋心を抑えきれず、妻と自分の住む自宅に、
ジューンと自分が歌う写真パネルをかけようととして妻ともめるシーンは、ジョニーの音楽に
対して理解のない妻であることは重々承知をしてはいても、「家族に対する嫌がらせか?
子供もいるのにこんなことをして、タダで済むと思っているのかなぁ」( ̄へ ̄)ウーン という
思いにかられずにはいられなかったし、またジューンもジューンで、ジョニーに対し、口では
「あなたに対して、その気はないの」だの「ステージ以外では話しかけないで・・」的な事を
言っておきながら、ジョニーが薬中毒になったときには、ジューンの家族ぐるみで介抱をしたり
ジョニーを抱きしめてやったりと、これは同業の女性がやれることではなく、恋人・・もしくは
妻のやる役目であって、そういった家族同然の行動をジョニーに与え
「・・結婚はしない」という彼女の感覚は、おばちゃんの私に言わせれば「まぁ!あんた、
そこまでしておいて結婚しないっていうのは、おかしな道理だねぇ」ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイと
画面に向かって突っ込んでやりたくなることが、何度もあった。
まぁエンディングではジョニーの半場、強引とも思える、ステージ上でのプロポーズで
結婚を決意するジューンであるが、もうそれは観客にも見えていることであり、
私は「ハァアア・・やっと結婚したか、最後はこうなるんだから、もっと早くに『YES』と
いってやれよ・・」フー ( ̄‥ ̄) = =3 と、まるで見合いをセッティングした
婆さんのような心境で、ステージ上で抱き合う二人のシーンを見送ったのだった。

次に俳優の感想。

まずは、主人公ジョニー・キャッシュを演じた ホアキン・フェニックス。
あとから検索をして知ったのだが、彼はリバー・フェニックスの弟。
しかし彼について調べなければ、全くそのことには気づかなかったし、顔も似ていないし
演技もリバーよりも骨太な感じだ。そして何より、この映画で彼を誉めたいのは、
やはり映画上での歌唱力やエルヴィス・プレスリーばりの存在感だと思う。
いやぁああ上手かった!そうとう50年代当時のミュージシャンたちのステージングを
研究してから撮影に入ったのかな・・と思わせるような演技ぶりである。
ステージを降りてからのダメダメ男ぶりも板についていて、画面を観ながら、こちらの感情も
彼と一緒に上がったり下がったりと忙しく揺すられた感じだ。
少々地味目の俳優さんではあるけれども底力はあります!というのを観せてもらった。
次回作も楽しみに待ちたい。( ̄∇ ̄ノノ"パチパチパチ!!

次、ジョニー・キャッシュが恋焦がれる女性歌手ジューン・カーターを演じた
リース・ウィザースプーン。
こちらもホアキン・フェニックスに負けじと歌い、一筋縄にはいかないスター歌手の内面も
静かに着々と演じてくれている。ステージ上での華やかな笑顔とバックステージの葛藤の表情の
演じわけが見事で、以前、出演していた『キューティ・ブロンド』の彼女とは気づかなかった
くらいである。歌もうまいし文句のつけどころはない。久しぶりに「おっ!」といえるような
女優さんである。アカデミー主演女優賞も獲ったことだし、これからどんな役をやってくれるのか
次回作にも大きく期待をしたいところだ。

最後に映画の全体的な感想を書いておこう。

ジョニー・キャッシュの自伝が下敷きとなり事実を掘り起こした映画なだけに、
彼の歌の良い部分と人間的に「うーん・・これを観る限り、ジョニー・キャッシュという人は
相当な困ったちゃんだったのか・・」という両方の面を観させてもらえる作品だ。
よって、歌とステージは華がありとても楽しめるのだが、そこから降りた人間像を語る
生活面は暗くて、何度も同じ角に頭をぶつけるような二人の生き方が、少々しんどい感じも
しなくはなかった。また映画の冒頭でジョニーと亡くなる兄、父との葛藤が描かれ、
中盤でもジョニーと父との交流が少々描かれはするが、ジョニーの言う「傷ついた・・」という
言葉の重みがいまひとつ、描ききれていなかったのは残念な部分だと思う。
しかし最後は二人の苦労も結婚という形で終止符を打つという終わり方である。
なにはともあれ、これで二人の葛藤の量が少しでも減れば、それはハッピーエンディングと
とっていいのかもしれない。
ステージ上でジョニーがジューンを抱き上げるシーンは、華があって心に残るし、
二人の晩年が語られるプロットを読み幸せであったことを確認し、当人たちの歌声を
聴きながらエンディングロールを見送るときは「幸せになれたか・・ヨシヨシ」(^^)という
気分にもさせてもらえた。
二人のスター歌手の光と影を味わうには、なかなか良い映画なのではないかと思う。
私はなかなか、楽しめました。(^^)v


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コメント 8

まなてぃ

>noricさんNiceありがとうございます。(^^)
by まなてぃ (2006-12-02 21:19) 

まなてぃ

>でぃーじぇーさんNiceありがとうございました。(^^)
by まなてぃ (2006-12-03 01:00) 

こんばんは。この映画にしても『Ray』にしても、ミュージシャン映画は必ず「酒」「女」「ドラッグ」におぼれていくパターンですね。これがないと逆にミュージシャンになれないんじゃないかと思うくらい・・・(笑)。後で本物のキャッシュを聞くと、ホアキンの歌声はあまり似ていないんですけど、映画では成りきっていたあたり、やっぱり俳優ってすごいなあと思いましたね。
by (2006-12-03 22:21) 

まなてぃ

>katoyasuさんNice&コメントありがとうございます。(^^)
本当に50年代から60年代にスターとなったミュージシャンは
ほとんどがドラック&アルコール!に溺れていますねぇ。(笑)
ホアキンの歌声ですが、本物のキャッシュよりウマイんじゃない!と
いうのが私の印象ですかね。むろんキャッシュの音楽を知っていて
この映画をみたファンにしてみれば、キャッシュと ちがーう!と
文句をつけたくなるかもしれないですけどね。(^^)
by まなてぃ (2006-12-07 18:02) 

のんたん

私はけっこうホアキン・フェニックスが好きです。お兄さんとは全然違った
タイプですよね。純粋で繊細な演技も骨太な演技も、と幅広い感じで好きです
が、ウォーク・ザ・ラインも映画館の予告で見ただけで、いけませんでした。
そうなんだ、ジョニーとジューンの関係って、最初からラブラブ(し、死語?)
だったわけではないんですね。そっかそっかー・・・
ハッピーエンディングなら、いつかDVDでも借りて見てみたいなあ。
by のんたん (2006-12-08 12:41) 

まなてぃ

>こんばんは。のんたんさん。(^^)コメントありがとうございます。
実を言うと、ホアキン・フェニックスの存在を私はこの映画ではじめて
知りました。でも、演技も特に歌もうまかったですよ。
エンディングでキャッシュ本人の歌声が流れるのですが、
私的には、ホアキンのほうがウマイと思ったくらいです。
映画は最後は、ハッピーエンドです。
物語もわかりやすいし、ぜひぜひ、観てみてくださいねー!(^^)/
by まなてぃ (2006-12-09 23:26) 

流星☆彡

wowowでは ありますが、観たので、ちょっと覗きに伺いました!(^_^)/
アカデミー主演女優賞 受賞作☆だという興味だけで、観た次第。
私も、ジョニー・キャッシュというMusicianについての知識は ほぼ
皆無で 映画を観たので、もう 私の中では、“あれ”が ジョニー・キャッ
シュに なっちまってますよん。で!その彼が、リバー・フェニックスの弟
だったの~?!それは 驚き&知らんかった&似てな~い!^^; でも、
コンプレックスに落ち込んじゃう感じは、リバー・フェニックスが もっと
年齢を重ねたら あんな感じに…って、←言われたくないだろうね。
ホアキンに してみたら。。。
ちなみに、私は「ミスド」ファンだから、日頃 自身でカントリー系を 選曲
しない人なのに、あんなに いい感じで聴いて楽しめたのかな!?
na~nte☆ (^_-)-☆
by 流星☆彡 (2007-03-26 16:33) 

まなてぃ

>流星☆彡さんNice&コメントありがとうございます。♪
私もジョニー・キャッシュの現物を観たことがなかったので、
ホアキン・フェニックスの歌声がジョニーの歌声となって
残りましたね。実際、ホアキンのほうが歌唱力も上のように
私は思いましたねぇ。うまかったです。(^^)

アメリカに暮らしている友人いわく
カントリーという音楽のアメリカでの存在位置は
日本の演歌のようなモノなのだそうですよ。(笑)
そうなると・・・ミスドで流れるカントリーは、
居酒屋の演歌?と同じような雰囲気になるんですかねぇ。(^〇^)
by まなてぃ (2007-03-27 13:07) 

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