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アイランド [映画感想 あ行]

アイランド 特別版

アイランド 特別版

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2006/07/14
  • メディア: DVD

映画タイトル:アイランド
初公開年月 :2005/07/23
監督: マイケル・ベイ
脚本: カスピアン・トレッドウェル=オーウェン  アレックス・カーツマン  他
出演: ユアン・マクレガー  スカーレット・ヨハンソン ショーン・ビーン 他
   
■2006.8.18(金) 本日の一言■

せっかくの夏休みだというのに、疲れていたのか・・
火曜日に「アイランド」を観てから、水曜日の1日と昨日の午前中と、
まる1日半!も寝てばかりで終わってしまった。(--)。
そんなに寝たら、目が腐るのではないかと思ったのだが、もう、とにもかくにも
眠るのと、水分を取るのと、トイレ以外、何もする気が起きなかった。
こんなに寝たのは、インフルエンザで寝込んでいらいかもしれない。
というわけで、遅ればせながら、本日、やっと寝る前に観た「アイランド」の感想を
アップすることにした。
それにしても、遠い彼方の日にこの映画を見たような気がするなぁ。(゚‐゚*) ボーッ

あらすじは以下のようなもの。

設定は近未来。地球は大気汚染され、人類は管理の行き届いたコミュニティに
暮らす世界に変わっていた。リンカーン(ユアン・マクレガー)は、
そのコミュニティに暮らす一人であった。こうしたコミュニティの住人たちの
最大の関心事は地球上にある楽園、アイランドに暮らす権利を得る抽選である。
住人たちは、その抽選結果に一喜一憂しながら、アイランドで日々を暮らし、
内容の詳しい実態を知らぬまま、コミュニティーからの仕事を受けて生きていた。
そんなある日、リンカーンは換気口から入ってきた一匹の蛾を手にいれる。
汚染されているはずの地球上に蛾いることを不思議に思い、その蛾を手にしても
自分の体調に変化がない事実に疑問を持ったリンカーンは、独自にコミュニティの
建物内を探検したことによって、自分も含めて、このコミュニティに暮らす人々全てが、
クローンであり、クライアントの臓器を提出するために存在することを知り、
アイランド行きとは、クライアントへ臓器を渡すこと、即ちクローンたちの死を意味する
事実を知るのだった。

では感想にいってみる。
★以降、ネタバレしていきますよ★

ユアン・マクレガーが、スター・ウォーズのオビ・ワン・ケノービ以外に
どんな演技をしているのか観てみたいな・・ということから、借りた映画である。
現実の世界では、クローン羊ドリーの成功、ES細胞から人間の内臓等を作ることが
近い将来、可能になるという噂もあるだけに、ありえなくはない近未来の設定に
なっているので、おもしろそうじゃない!と予想しての鑑賞開始である。
リンカーンが暮らすコミュニティーや、裏でのクローン製造工場のセットの作りは
とてもよくできている。大勢のクローンが白い服を身につけて、まるで大手会社の
食堂ともとれそうなカフェテリアで、まずそうなモノを食しているところなどは、
なかなか近未来という感じがでていて良い。また、コミュニティーの裏の顔である
クローンの工場も薄暗い部屋の中、巨大なビニール袋に水溶液と共に除々に育つ
クローンが、数多く並べられているシーンは、圧巻であり、工場の人間がナイフを手にし
ビニールを裂き、既に大人となっているクローンをネバネバとした液体と共に
引き出すシーンなどは、その液体がまるで、大量の鼻水を思いおこし、
一人、TVの前で「気持ち悪っ!」(; ̄ー ̄川と呟くほど、よくできた作りである。
そういった一つ一つのセットは、まことによくできていて楽しいのだが、
リンカーンが地球汚染を疑い、コミュニティーの裏に設置されている工場内をさまよい、
真実を知るくだりは、工場見学のごとく彼の知りたいとされるところへと導いてしまい、
なんだか随分とこの工場は、都合の良い作りになっているなぁ・・と言う思いが、
よぎり、正直、肩透かしを食らったような感じがした。
この都合の良さは、リンカーンとその彼女、ジョーダン(スカーレット・ヨハンソン )が
コミュニティーから逃亡し、初めて観る街や大勢の人々の中、うまく逃げおおせて
ゆく部分にも、続いてゆくのだ。あまりにご都合主義が続くので、多くの小道具を
つかってアクションを楽しませる作りになっているのに、正直あまりハラハラ感を
感じられるような映画ではなかった。かなり高いビルの上からネットに落下して、
二人が助かるシーンなど、オイオイいくらなんでも、骨折をする高さだろう・・
と私の首は180度くらい捻くれ曲がったことは言うまでもない。(--)

次に俳優の感想である。
主人公のリンカーンを演じた、ユアン・マクレガー。
「スター・ウォーズ」では、老成したジェダイを演じた、彼であったが、
この映画では「あれ・・そんなに年寄りではないのだな・・・」という妙な感心をした。
アクションの機敏性もいい。役どころによって、きちんと演じ分けられる能力は、
持っている俳優さんのようである。また彼の映画やTV出演の履歴を見て、
びっくりしたのだが、彼が脇役で出演している作品を観ているのに、この役をやっている
人間がユアン・マクレガーだと気づかなかったことである。
と・・いうことは、渡された役によってはオーラが消せるということなのか・・?
久しぶりに、拾い物の俳優さんに出会えた感じだ。
これから出る映画にも期待したいところである。

次、ジョーダンを演じた、スカーレット・ヨハンソン。
演技がうまいのか、下手なのか、美人なのか、美人でないのかも、よく見えてこない
女優さんである。この映画では体をはって頑張っているのだが、あまり印象に残って
こないというのが正直なところである。いっそのこと、物凄い悪女にしてくれれば、
よかったのかな。主人公のリンカーンが好きになり、守ろうとする女性の役。
それ以上でも、それ以下でもなくて・・うーーん感想に困ってしまう女優さんであった。

他にも監督、マイケル・ベイが撮影している映画という名残なのか、
映画「アルマゲドン」に出演していた俳優さんたちが二人、参加している。
マイケル・クラーク・ダンカン(「グリーン・マイル」の特殊な能力をもつ囚人役)や
スティーヴ・ブシェミ(リンカーンたちを助け、殺されてしまう工場職員)
また「アルマゲドン」には出演していなかったが、ロード・オブ・ザ・リングの
ボロミア役をしていたショーン・ビーンが、クローン工場の社長を演じており、
この映画を影でささえる、良い演技をみせてくれている。 
俳優の起用に関しては、なかなか楽しめる作品であると思う。

最後に映画全体の感想を書いておく・・

あまり頭を使わずとも観れる、娯楽映画という感じである。
クローンという重い設定でありながら、よく使われるテーマを扱った映画でもある。
しかし、映画の内容に暗さを感じることは皆無に等しいだろう。
又、あとさき、かまわずボンボンと車が破壊され、ヘリコプターも出動して
主人公を倒そうとするシーンの数々に、新たな見ごたえのあるアクションが
あるわけでもない、よって、これから観る人たちは、完全な娯楽映画と割り切って、
大きな期待せずに観た方が楽しめる作品である。正直、心に残るシーンやセリフは
期待しないほうが良い。形式上はハッピーエンドであると思う。
だが、私がこのエンディングでひっかかったことは、クローンたちの精神年齢が
映画の設定で、15歳といわれている点である。そんな彼らが、コミュニティーから
開放されて、現実社会で幸福に生きていけたか・・は、おおいに疑問である。
そんな悠長にリンカーンのクライアントがもっていたボートで海を渡るシーンなどを
映像で流して終わりで、いいもんなのだろうか?本当にいろんな意味で、
突っ込みどころ満載!で私は首が傾いたまま、エンディングのスクロールを
観ることになった。
うーーん、俳優には満足・・内容には不満足の、私としては久しぶりにハズした映画であった。


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コメント 12

noric

私は結構楽しめましたよ。
by noric (2006-08-18 17:33) 

まなてぃ

>noricさん、Nice&コメントありがとうございます。
楽しめましたか。良かったです。(^^)
私も楽しい部分がなかったわけではないのですよ。
マイケル・ベイ監督は私の好きな映画、「ザ・ロック」も撮っている
監督さんだけに、期待が大きすぎましたかね。
でも、出てきた俳優人に関しては◎(二重丸)ですよ。(^^)
by まなてぃ (2006-08-19 12:42) 

incrocio

映画の出来栄えは「不満足」としても、トピックとしては、案外現実てきですね。クローンではないですが、アメリカでは、死んだ夫の凍結精子から子供を作ったり、凍結精子の相続争いとか所有権争いとか、現実化していますし・・・。遠からず、凍結精子や受精卵に遺伝子操作を加えて、売買の対象にもなるかもしれませんし。クローンとしての出自を背負って生きる者が、既存の人間社会とどのように接し、自分の異質性とのどのような葛藤が生まれ、どのような「幸福」を見出しうるか、切実な課題だと思います。映画でも、もうすこし煮詰めてほしいですね。
by incrocio (2006-08-20 08:06) 

まなてぃ

> incrocioさんNice&コメントありがとうございます。(^^)
本当に物語の設定は、「おもしろそう」と魅かれたのですが、
どうも、その「おもしろそう」になるはずの軸となる「クローン」の
題材があやふやになっておしまいになったのは残念な映画だと
私は思いましたね。もっとこう、葛藤とか世間がどのように「クローン」
を観ているのか・・とかそういったことが一切はぶかれてしまっていて、
肩透かしを私は食らってしまいましたね。
マイケル・ベイ監督・・今回はうーんハズしたかなぁ・・な映画でした。
by まなてぃ (2006-08-20 13:19) 

こんにちは。この監督は「お金をかける=面白い」がモットーですよね。とにかく爆発できるものは爆発しようって(笑)。そういう意味では今作は、SFのストーリーとアクションのバランスが悪かった気がしますね。設定自体は悪くなかったと思いますけど。とにかく、主人公がクローンと二役をこなす映画で成功したのは見たことがありませんね(笑)。
by (2006-08-21 08:44) 

まなてぃ

>おはようございます、katoyasuさん。(^^)
Nice&コメントありがとうございます。

>主人公がクローンと二役をこなす映画で成功したのは見たことが
>ありませんね(笑)。

うぅ。そうなんですか・・・そこまで映画通であったならば、
この映画を借りなかったかもしれませんね。(^^;;)
本当に物語の深さとアクションのバランスがねぇ、悪かったですよ。
なにもクローンを引っ張りだす必要があったのかなぁ。という気も
しましたねぇ。
誰か、おもしろいクローン関係の映画を作ってくれないかなと
思いましたね。(笑)
by まなてぃ (2006-08-22 08:37) 

tamapin

お邪魔します。
まなてぃさまのレビューを読んで逆に見たくなって…恨み言を言いに参りました!(うそです。けっこう楽しみました)
監督が、ジェリー・ブラッカイマーPから独立して製作も兼ねたのが、いつにも増しての「残らなさ」の原因でしょうか?
「残らない」のはいつものことですが、ご都合主義や脚本の不出来や破綻、無知、差別、偏見を映画館を出るまで忘れさせる「ラストのカタルシス」だけはあったのに、それまで無くなってるのは、あのプロデューサーも何かの役に立ってたってことかしら、と。
ところで、クローンものでは、フィリップ・K・ディック原作のその名も邦題「クローン」(01)がおすすめ。ゲイリー・シニーズ演じる主人公が自身がオリジナルであることを証明するために管理社会の中で孤軍奮闘するさまには心うたれました。
まぁ、シュワちゃんの爆笑作「6days」の後に見るとなんでも傑作ですけどね。
長文ごめんなさい。
by tamapin (2006-08-30 19:59) 

まなてぃ

>びんさん、こんばんは。(^^)Nice&コメントありがとうございます。
観てしまったのですねぇえええええ・・・・(笑)
映画「ザ・ロック」とか「アルマゲドン」とか・・それなりに楽しめた
映画を作った監督さんだったので、私は期待が大きくなりすぎたかも
しれませんねぇ。
クローンものは映画の題材に本当によく使われますよね。
フィリップ・K・ディック原作の「クローン」は観たことがまだないですね。
シュワルツェネッガーの「6days」は友達によると、クローンも本物も
生き残ってしまう新手の手法らしいですね。(まだ未見)
いずれ、どちらも鑑賞してみたいもんです。

えーと・・お礼に、びんさんのブログへコメントを返しに伺ったのですが、
カキコミができないよう設定されていて、レスができませんでした。
明日、またトライしてみますね。よろしくです。(^^)
by まなてぃ (2006-08-30 23:39) 

tamapin

あれ?
でもどうかご無理なさらず、で。
ぼくは自分のとこにはろくなこと書いてませんもの!^^;
by tamapin (2006-09-01 00:08) 

まなてぃ

>びんさん、コメントのカキコミができないみたいですねぇ。
コメントをいれて送信ボタンを押すと、
「あなたのコメントはシステムの設定により受け付けられませんでした。」と返信されてきてしまいました。ですので、下記に、びんさん宛て
に書くはずだったコメントを書いておきますね。よろしくです。

---以下からが、びんさんへカキコする予定だったレスです。---

こんばんは、びんさん。再びカキコに参りました。
まずはNice&コメントありがとうございました。
びんさんの、
>酒もタバコもセックスも無しの無菌的世界で暮らしてるんだから。
には、オオウケさせてもらいました。(^○^)
煩悩の力で生きている私は、とてもとてもこの映画設定の
クローンでは生きてゆけませんね。(笑)
酒なしの人生・・うぅ・・泣きそうだ。
by まなてぃ (2006-09-01 22:50) 

tamapin

たびたびすみません。
謎が解けましたのでお詫びがてらご報告を…。
いただけるはずだったコメントの中にスパムよけのNGワードがあったのです。
しかも私の書いたものの引用部分に!
私が犯人でした…orz。
お手数おかけしてすみません!
by tamapin (2006-09-01 23:27) 

まなてぃ

>びんさん、こんにちは。
そのような謎でしたか・・とにもかくにも理由がわかって
よかったです。これからコメントを書きに伺いますね。
よろしくです。(^-^)
by まなてぃ (2006-09-03 13:05) 

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