ＧＯＡＬ！

■2006.5.31（水）　本日の一言■

昨日は久しぶりの映画館鑑賞をしてきた。
今回は観る！観る！と騒いでいた映画「ＧＯＡＬ! 」を鑑賞してきた。
とは、いっても私はサッカーファンではない。
どちらかといえば、野球のほうが観戦していて盛り上がるタイプである。
というわけでサッカーで観るのは全日本の国際試合だけであるし、
その日本の試合ですら、観ていないことが多々あるのだ。（＾＾；）
それでも、今回はサッカー映画「ＧＯＡＬ!」を観ることにした。
理由はいっとき「少林サッカー」で、サッカー映画が話題をさらったことが
あったが、まじめに「サッカー」というものに取り組む映画というのは、今回が
初めての試みではなかろうかと。
だから一見の価値があるはずなのだと勝手に私は思い込み、是非是非！観たいと
思ったのである。

では、あらすじからいってみる。
★以降、ネタバレしていきますよ★

メキシコの貧しい町に生まれたサンティアゴはサッカー好きの少年だった。
ある日、日々の貧しさに耐えかねて、一家はアメリカに不法入国した。
それから10年後のロスで、サンティアゴは、昼は金持ちの邸宅の庭師として
父と共に働き、夜は中華料理店でアルバイトに追われながら、小さなサッカーの
クラブチームでサッカーの練習と試合を行う日々をすごしていた。
父にも話せないサンティアゴのひそかな夢はプロのサッカー選手になること。
そんなある日、ニューカッスル・ユナイテッドの元選手だったイギリス人のグレンが、
偶然、サンティアゴの試合中のプレーに目を留め、「次の試合を観に来るとき、プロの
チームに紹介してくれるサッカーエージェントを連れて行く、試合で良いプレーをしろ」
と言われ、持病のぜんそくを薬で抑え、見事な活躍をその試合で見せるのだが・・・

さて、私の感想である。
まず、この映画は、私のようにサッカーをよく知らない人が観ても楽しめる。が、
サッカーをとても好きな人が観ると物足りない映画かもしれない。
例えば、サッカーのシーンの大半は、素人でもわかるようにとの配慮なのだろう、
選手のプレー中の足サバキがアップとスローで次々とくりだされ、選手の反則ぎりぎりの
ぶつかり合いも、ホンモノの試合と違ってクローズアップされているので、私でも、
「ああ、これはイエローカードだろう」やら「ああ、ここではフリーキックになるのだ」
など理解しやすい。
映画のテンポも飽きさせることなく、次々問題は起きるのだが、その問題も次々と無難に
解決されていってしまう。例えばサンティアゴが渡英にあたり、ためた資金を父親に猫ババ
されても、祖母が「私の貯金を使っておくれ」と航空チケットまで準備されていて、
私は、えー！中古車を購入するのも、もめるほど貧乏なんじゃなかったのか？？（＠＠）
と首をかしげたが、何よりも妙な感心をしたのは、何度もプロ候補生チームからサンティアゴが
脱落しそうになるシーンがあるのだが、そのつど彼を推薦したグレンのたった一言で、首がつな
がったり、スター選手の一言で助けられたりと仲間のいたれりつくせりがありすぎて、
サンティアゴは、才能よりも背後霊か何かに相当、強い守護神がついているのではないか？と
私は彼の背後に目を凝らしたくなったほどである。(^^;)
また映画の前評判によると、候補チーム生による新人のサンティアゴへの苛めがあると聞いて
いたのだが、その苛めは正直たいしたことはないように思う。自分がやられたら、相当
ヘコむ凹だろうが、プロを目指す男がこんなことでメゲてはいられないだろうし、実際
サンティアゴがそれについて苦悩するシーンはあまり見受けられなかった。(^^;)
映画の中で、どこまでも主人公のサンディアゴは清く、正しく、美しく、才能にも満ち溢れ、
泥臭さや汗くささはあまり感じられない。（泥まみれのシーンはあるにはあるが、泥くささを
感じられないのは、どうしてだろう。今、思うと不思議である。）
ともかく「ＧＯＡＬ！」は、ちょっとの嵐がある、順風満帆な船出、サクセスストーリーの大道を
いっていると思う。
俳優については、初めて観る顔ばかりで、どうだこうだと言えないが、大根役者は一人もいない
ことは明記しておこう。サンティアゴを演じたクノ・ベッカーには、あまり魅かれなかったが
サンティアゴの才能を見抜いたグレンを演じた、スティーヴン・ディレインという俳優は、しっとり
とした演技で、私は非常に気にいった。「キング・アーサー」にでていたらしい。後日、チェックを
いれてもいいかな。と思った。

全体的な感想は、この映画はサッカー界の「ロッキー」のような映画だ。
ハッキリ言えば、最後は とにかくハッピーエンドということ。
だから気楽に観られるし、上映時間も約２時間あったが、テンポも良いので長くは感じなかった。
楽しめましたよ。ハイ。（＾＾）ｖ　
ただ贅沢をいえば、もう少し主人公が苦労しているところが観たかった。
例えていうなら、いくら甘いものが好きでも、ずぅっと！食べていると、塩気が欲しくなるのと
似たような感覚といえばいいだろうか。
ＧＯＡＬ２、ＧＯＡＬ３と物語は続く、そこで物語に塩気の部分を期待したいと思った。

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