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シャッターアイランド [映画感想 さ行]

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映画タイトル:シャッターアイランド
初公開年月 :2010/04/09
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:レータ・カログリディス
出演:レオナルド・ディカプリオ マーク・ラファロ
   ベン・キングズレー    ミシェル・ウィリアムズ
   エミリー・モーティマー  マックス・フォン・シドー
   パトリシア・クラークソン 他

<あらすじは:映画ONLINE参照>

ボストンの遥か沖合に浮かぶ孤島“シャッター アイランド”。
そこに、精神を患った犯罪者を収容するアッシュクリフ病院があり、
厳重な監視の下に運営されていた。
ところが1954年9月、レイチェルという女性患者が忽然と姿を消してしまう。
事件を調べるため、連邦保安官のテディ(ディカプリオ)が新たな相棒チャックと共に
島を訪れる。
折しも、激しい嵐が近づいており、捜査の行方に不安がよぎる。
さっそく2人は、患者たちへの聞き込みを開始するが、テディは事件と無関係な
“アンドルー・レディス”という人物についての質問を繰り返す。
実はその人物は、アパートに火をつけ最愛の妻ドロレスを殺した放火魔で、
テディはレディスがこの病院に収容されていると知り、その行方を探っていたのだ。
そして、レディスへの復讐こそが、テディがこの島へやって来た真の目的だったのだが…。

※以下から完全ネタバレ必須です。※

レビュー開始、早々とネタバレするので、この映画を楽しみにしている方は
映画自体を鑑賞してから読んだほうが良い!と思います。
■記述日:2010.4.12(月)~2010.4.15(木)■

本日の映画レビューのお題は、『シャッターアイランド』。
予告編から想像するにミステリーもの?である。

ボストンの遥か沖合に浮かぶ孤島、

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1本のフェリー以外そこからでる術はない。

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精神を患う犯罪者たちが、収容される施設・・

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人里から遠い地、
時代が止まったような地、
誰もが簡単に行き来できないような地!


とくれば、もうミステリーには最適な場所設定じゃあありませんか!(^m^)フフフ。
日本でいうところの横溝正史みたいな世界!大好きですがな。 
消えた患者は何処へ行った!
この収容所施設の謎は!

といったような謎とき映画じゃ!楽しみですっ!(^▽^)v というわけで、
期待して鑑賞に行ってきました。

しかしね、すべてを手放しで喜んで観にいったわけでもない。
実のところ、映画の設定にある孤島にある施設が、精神を患う患者(囚人)たちを
収容している精神病院であるという設定が、とてーーーーも気になった。

つまりだ・・
よもや、レオナルド・デカプリオ演じるテディが、実は精神病を患っている!
犯人はσ( ̄◇ ̄;) ワ、ワタシ?
なーんていうオチがつくんじゃあなかろうな。という予感である。

しかし、そんな『シックス・センス』や『シークレット・ウィンドウ』や
『ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ』のような、使い込まれた脚本を今更
映画にする人っているのかなぁ・・とも思ったのだ。
私の予感は当たるときゃ当たるが、外れるときは大きく外れるのだ!( ̄△ ̄)ノオウ!


実際、映画がスタートするとディカプリオ捜査官 もといデディ捜査官は意気揚々?と
精神病院長のジョン・コーリー医師に、消えた囚人についての尋問やら、
捜査をスタートしたし。

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精神病棟を取り仕切る医者の面々やデディ捜査官の相棒であるチャック・オール捜査官も
主人公の敵か味方かわからぬような、不気味な感じをよくだして好感がもてたし。
特に左の黒メガネのネーリング医師は厭味な精神科医を見事に演じていて楽しい。

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で、まぁ・・孤島につきもののベタな嵐が起こったり、

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孤島につきものの、人のいない古びた建物やら

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断崖絶壁に、いわくありげな謎の灯台などが登場したり

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ついでにっ!不気味な精神病棟は3棟にも別れ、
特にC棟にいたっては危険患者を収容施設と設けられて、

テディ捜査官は島を調査するうちに、C棟の調査を始めて、
囚人に首を絞めかけられたり、

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名俳優が演じるお化け屋敷的なティストもあり!

セリフの端々には、1950年代当時の精神病患者がどのような治療を受けていたかということを
知ることで、不気味さは増すし、


精神病棟で正常であるにもかかわらず精神病扱いをされて逃げぬいた、
謎の元女性精神科医師に「あなたはもう、この島からは逃げられない」と
予見を聞いて、主人公の行く末を案じたり・・。

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このようにストーリーの経過部分で、この映画は、観客たちを島の謎や迷路に
引きずりこもうと、頑張っている。

しかしねぇ・・ここまで、謎に力を入れているのであれば、

なーんで映画の途中で、このデディ捜査官の精神状態がおかしくなっている・・
彼・・イカれているのと違うか?という、

愛なのに、テディの夢はイカレぶりが満載!なワンシーンですな。

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彼のトラウマやら、偏執ぶりの提示をスクリーンから、おっぴらに流すんだろう。(--)

おまけに、
彼の相棒であるチャック捜査官が、初対面であるはずのテディの面倒を
よく見すぎるので、こやつ・・テディ捜査官の相棒ではなく、
テディの見張り役で、精神病棟の医者たちとグルなんじゃあないのか?
テディ自身もそうとうイカれているんじゃあないのか??

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という疑惑が、観客の半数は気付くのではなかろうか。


そうして長々と謎!謎!とじらされた挙句に、語られるネタばらしである。

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妻を愛していたのに・・
妻を殺した犯人を追って、この島にきたのに・・ 

あんなに懸命に、消えた囚人や島の謎ついて捜査していたのに・・

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2時間近くも意味ありげな映像を流して、観客に期待をもたせておきながら・・・

謎の最後の答え・・ファイナル・アンサー!(^▽^)/ が・・・

島から消えた囚人はσ( ̄∇ ̄;)わて?

愛する妻を殺したのも、σ( ̄∇ ̄;)わて?

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ってどうだろうねぇええええっ!(><)鑑賞前の予感!おおあたり。orz…

役どころ的に、テディを見守ってきた医師軍団、警備員の気持ちも複雑だろうが、

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エンディングで、犯人は私!???という予測や予感を
鑑賞途中、何度も投げ捨てていた私の気分も複雑だ。(--)

ハリウッドは本当にネタが尽きてしまったのか・・と首が傾く。

もう、何作もこういうエンディングの映画は作ったじゃん!ハリウッドさんよぉ!(涙)
少なくとも私が知る限り、『シャッターアイランド』を含めて4作あるよ。(--)アァァアァァ・・


映像で懸命に謎かけを作るのもけっこうだけれども、もっとミステリーてきに、

観客や私がっ!ハッ!とするような、
グッ!とくるような!
え!そうくるか!
あまりにも意外な展開に犯人!(◎◎)

\(* ̄□\) ̄□\) ̄□\))))ウォオオオ! 

というようなミステリィ!映画を私は観たいんだよぉお!

けっこう、期待したんだけどねぇ。
ディカプリオ主演だし・・スコセッシ監督だし・・
新たなミステリーに出会える?とも思ったのだけれども、
残念な結果に・・トホホ。

正直にいえば、映画をみまくっている人にはお薦めな映画ではない。
逆にミステリーや謎かけに興味がない人たちのほうが、
却って楽しめるような気もした。

しかし、後味の良い映画ではないことだけは書いておこう。

エンディングは救いがないし、暗い気分になるし、
謎がとけたからといって、ああ!すっきり!といった開放感には、
ほど遠いストーリー展開だ。

でも映画サイトをみると、ヒットしているんだよねぇ。
予告編が出来すぎ?なのかもしれないな。


最後に宣伝。

小説だと、どんなふうに書かれているのか
ちょっと興味もありますな。小説のほうが面白かったりして!(^^;;)


シャッター・アイランド (ハヤカワ・ミステリ文庫)

シャッター・アイランド (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 作者: デニス ルヘイン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2006/09
  • メディア: 文庫



サントラ・・買うひといるのかなぁ・・音楽も暗くて・・
これを一人で聴く姿って、ちょっと想像ができないなぁ。(笑)

シャッター アイランド オリジナル・サウンドトラック

シャッター アイランド オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト: サントラ
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2010/03/24
  • メディア: CD



nice!(6)  コメント(9)  トラックバック(4) 
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コメント 9

ジジョ

こんにちは☆
あーーー、予想的中でしたね、、w

謎がイマイチだったけど、よく考えたら題材は重くてよかったな〜
と思うので、映画の観方をちょっと反省しちゃったりしました。

個人的には、わかりやすい“情報”に踊らされて、
本質を観ようとしない現代社会を皮肉ってる、、?
とか、深読みしてみました^^;
by ジジョ (2010-04-16 21:48) 

まなてぃ

inunekoさん、ご訪問、niceどうもありがとう。
by まなてぃ (2010-04-18 08:26) 

まなてぃ

xml_xslさん、ご訪問、niceどうもありがとう。
by まなてぃ (2010-04-18 08:26) 

まなてぃ

ジジョさん、ご訪問、nice&コメント!←コレ嬉しい。
あとトラックバック!までどうもありがとうございまーす。(^▽^)

>謎がイマイチだったけど、よく考えたら題材は重くてよかったな〜

そうですねぇ。謎・・といよりは、妄想・・妄想・・の連続でしたよね。(笑)

今、思い返してみると、
まぁ医師団のセリフ回しが意味深だったり・・
コップが消えたり・・逃亡中の女医さんが水筒で水を飲んでいたり、
女医さん、長年逃げているのに全く垢まみれじゃあないなぁ・・とか
謎?といえば謎?(笑)かな・・とも思ったりもするんだけれども、

結局は妄想だったわけですからねぇ。やられました。(笑)

映画は重く哀しかったなぁ。次は陽気な映画を観たいですねぇ。(^^)

by まなてぃ (2010-04-18 08:31) 

まなてぃ

komoさん、ご訪問、niceどうもありがとう。

by まなてぃ (2010-04-18 08:32) 

のんたん

こんばんは~^^台湾ではかなり前からやってて予告見てめちゃくちゃ興味あったんです。でも中国語字幕だし意味がわかんなくて、映像から想像するとめちゃくちゃ怖くておぞましい映画なの?!(苦手)って二の足踏んでたんですね。(ですごく下調べをしてしまいました)で、最近日本へ帰ってたんですが、CMバンバン流れてるじゃないですか!帰国前に普通のミステリーで血でおどろおどろしいとかないよー!と聞き、日本で妹と超吹替え版を見ましたよ。下調べの時点で、もしや?と思い、そのような目線で見ていたので、ああーもっと違うどんでん返しが用意されてるんじゃ??って期待しながら見てました。で、その通りだったので、がっくり。塔で目をしばしばさせ始めた時点で、ああ、もうだめだーって思いました。でもまあ最後が、ね。ある意味どんでん返し?ってな感じで^^;妹は単純に最後の塔まで信じて見てたらしいので、私もそんな気分で見たかった―と思いましたよ!それにしてもまなてぃさんはさすが、設定からして最初から気づいてたんですね!!!

台湾に帰ってもう一度ゆっくり見ようかなと思ったら、もう終わってて。セカンドランを待つかな?小説の方が面白いかもしれませんねー。でもこの「脳を信じるな」ってコピー、どうかな?って思いました。ちょっと違うんちゃう?って。いろいろ調べないで行くのが当たり外れがあっても映画を見る醍醐味かなーなんて思いました^^;

by のんたん (2010-04-20 00:09) 

まなてぃ

のんたんさん、お久しぶりですっ♪こんばんは。

台湾は映画の情報が早くて、いいですねぇ。

私もかなり期待してみました。
なんといってもスコセッシ監督ですから(笑)、
彼の初!ミステリーか!どんな映画になるんだろルン♪←死語ですね。(笑) という感じと言えばいいでしょうか?(笑)

結局、ミステリーとか謎がメインの映画とは、かなりかけ離れた物語でしたね。
どちらかといえば、哀しい過去を持つ、イカれてしまった男の物語・・といったほうがよくて、
「脳を信じるな」ってコピーよりも『CMを信じるな』に変えたほうが
いいんとちがうかぁ・・(--)とかね、観終わったあと、ちょっと思いましたよ。

ディカプリオもね・・次回作はちょっと明るい映画に出て欲しいなぁ・・・とかね、思いました。
ここのところ、ずっと眉間にシワを寄せたディカプリオを観てばかりいるような気が・・

彼の愛らしい!笑顔が懐かしい!中年になったって、あの笑顔はあるだろうに・・・
という気がしますね。
by まなてぃ (2010-04-21 21:31) 

かすみ

初めまして。
私も今、DVDを観終わったとこですが、内容がなんか重苦しくて疲れてしまいました。おまけに、途中で眠くなったりもしました。期待していただけに、予想できた展開になんの目新しさもなくがっかりです。なんかCMに騙されたというか、謎なんて大した事ないのに、あそこまで大袈裟に煽って、かえって映画をつまらなくさせているような気がします。私にとって、「シャッターアイランド」はハズレでしたが、その前に見た「エスター」は、かなりオススメです。ホラーのようにみえて、ホラーではなく、意外な展開のミステリーです。^0^
by かすみ (2010-09-12 01:30) 

まなてぃ

かすみさん、こんばんは。はじめまして。コメントどうもありがとう。
とうとうDVDがでたみたいですね。TUTAYAに並んでいるのをみかけました。
CMを見た限りでは、ひじょうに面白そう!(^▽^)と期待したんですけどね。CM負けしてしまったような映画で、残念でした。

>その前に見た「エスター」は、かなりオススメです。ホラーのようにみえて、ホラーではなく、意外な展開のミステリーです。^0^

『エスター』ですね。ホラーではないんですね!←念を押す。(笑)
いやはやスプラッタ系ホラーは見れないんですよ。私。(^^;)

でも、時間がとれるようになったら、TUTAYAで探してみてみたいと
思います。

情報ありがとうございました。これからもどうぞよろしゅうお願いしまーすっ。
by まなてぃ (2010-09-12 23:17) 

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