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ゴールデンスランパー [映画感想 か行]

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映画タイトル:ゴールデンスランパー
初公開年月 :2010/01/30
監督:中村義洋
脚本:中村義洋 林民夫  鈴木謙一
出演:堺雅人  竹内結子 吉岡秀隆  劇団ひとり
    柄本明   濱田岳   伊東四朗  香川照之  他

あらすじ<映画ONLINE参照>

仙台に暮らすごく平凡な30歳の独身男、青柳雅春。
金田首相が凱旋パレードを行うその日、大学時代の同級生・森田に呼び出された彼は、
“お前、オズワルドにされるぞ。とにかく逃げろ”と謎の警告を受ける。
その直後、背後のパレード会場で爆発音がしたかと思うと、
なぜか2人の前に警官が現われ、躊躇なく拳銃を向ける。
訳もわからぬまま反射的に逃げ出した青柳は、やがて自分が身に覚えのない証拠によって
首相暗殺の犯人に周到に仕立てられていくことを大量のマスコミ報道で知る。
青柳の元恋人で大学時代のサークル仲間でもある樋口晴子は、事件の報道に驚き、
かつての仲間たちに連絡を取ろうとするのだが…。

※以下からネタバレありです。※


■2010.01.31(日) 本日の一言■

さて。本日のお題は1月30日に公開された、堺雅人主演の『ゴールデンスランパー』。
映画館は、ほぼ満席でした。やっぱり人気があるんだなぁ・・堺雅人・・。(^^;)


では以下からレビューを始めます。

主人公は仙台に暮らすごく平凡な30歳の独身男、青柳雅春(堺雅人)。
彼は仙台で配送トラックの仕事に従事しているのだね。

ある日、大学時代の友人、森田(吉岡秀隆)に釣りに行こうと誘われ、
イソイソと彼は釣りをする格好丸出しで、彼と待ち合わせるのだが、
森田は釣りを楽しむような姿ではなく下の写真にあるようなスーツ姿で
青柳の前に姿を現す。

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「女房がパチンコ狂で、重債務者になっちまった、お前をこの場所に、
連れてくれば債務が帳消しになると言われた」と衝撃の告白。(--)オォ!

びっくりする青柳の背後では仙台で凱旋パレードを行っている首相の車。

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それが、いきなり爆発!
「逃げろ、生きろ」と言ってくれた森田も青柳を車から降ろすと、
その車と共に爆発。(◎◎)オウオウ!これはいきなり!凄いスタートじゃない? と、
ワタクシたいへんワクワク(死語)いたしました。

ヒョェエエエエエエ!わけわからん!とにかく逃げよう!逃げなくては!(@@)

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という気の毒な青柳君は・・・

警察の指揮官、佐々木一太郎(香川照之)の緻密で横暴な捜査網から、
仙台市内中を逃亡することになるのである。

香川照之・・相変わらずウマイ。もう主役も張れるし脇役もできる!
最高の俳優だ。(^^)

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で、この気の毒な青柳君を助けるのが大学時代の仲間・・ということになる。

その仲間の一人が
青柳の元彼女で、今は別の男性と結婚をし娘もいる身の樋口晴子(竹内結子)。

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たいした役にはたっていないけれど、事件に巻き込まれてしまって気の毒な仲間、
劇団ひとり演じる小野一夫。

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そして
何故だか理由もなく青柳の味方になって、彼の逃亡を助けてくれる、
連続通り魔犯黒いパーカーの男 写真右:キルオ(濱田岳)。

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それから、こちらも何故?だか青柳の味方になって動いてくれる
下水道関係に従事している男、保土ヶ谷康志(柄本明)。

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これらの仲間の力と協力を得て、青柳君は逃げる!逃げる!逃げる!

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で、この映画の楽しさは、どこかというと

逃げ回る、青柳に己を同期させることはもちろんであり、


■ どういう方法で捜査網から逃げ切るのか?
■ 無事逃げ切れるのか?
■ 真犯人は誰なのか?
■ 何故に彼は首相殺害の犯人に初めから仕立て上げられたのか?
■ そして仲間のありがたみ。

といったことを誰もが楽しみにするんじゃあないのかな。

まぁ・・雨水管を使って逃げる・・というのは、

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なんか・・ハリソン・フォードの『逃亡者』を思い出させたり・・もしたけれど、
観客に映画を観せるには、単調な道路ばかり!とはいかなかったのだろう。
おまけに仙台のほとんどの道路は警察の検問所が立ちだし、だんだん逃走路が狭まって
しまったのだから仕方がない。

しかし仙台にあれほど検問所があり、青柳が逃走に使うボロ車ときたら
黄色で錆びていて目立つのに、無事に逃げていられたのは、やはり映画だからかなぁ・・
という思いをめぐらさずには私はいられなかったかなぁ。

うーん。この映画・・ハラハラしながら青柳の逃亡を追って応援している傍らで、
時々、すさまじく時間軸的にも現実から考えても『無理』があるな・・と
思わされるシーンや役どころを感じるときがあるのだ。

たとえばね、
これは私が母になっている女友たちを見ていて、思うことなのだが、
母となった女性を見る限り、彼女らは子供が第一!自分の家族が第一!になるし、
他人のトラブルが己に降りかかりだしたら、それを極端に避けるし、嫌うんだね。
まぁ!本当にツレないのだ。
しかし、それは仕方がないことだとも思う。
家族をもったりすことはそのくらい大変だし、厳しいし、守らなきゃならないモノなのだ。
私も母の立場であれば、紛れもなく、その1人になるだろう。

で!

青柳の元カノにあたる樋口晴子(竹内結子)は、この母になった女性なわけだが・・。
まだ青柳のことが好きなのか?そうは観えないがなぁ・・(--)ウーン

映画を観る限り、それほど青柳と未練タラタラなお別れをしたわけでもないのに、
もう凄まじいまでの活躍と青柳の助けっぷりが、スクリーンに流れ出す。
子供もち、夫もちの女が、こんな危険なことをするかなぁ・・・とか、つい呟く己。(--;)


あとはだね・・最終手段!として青柳を助けるために仕掛ける打ち上げ花火があるのだけれども、
この緊急事態で厳しくなる捜査網の中で樋口晴子(竹内結子)、と花火屋の息子だけで
マンホールに数々の打ち上げ花火を仕掛け切れる時間軸があるだろうか・・とか、
舞台が華やかであるぶん、これはフィクションなんだよ!だからコレもアリ!と、
自分に呪文をかけて鑑賞しているときもあった。

そして何より自分がスッキリ!しきれなかったのは、

■ 首相殺害の真犯人は誰なのか?
■ 何故に彼は首相殺害の犯人に初めから仕立て上げられたのか?

ということが、ハッキリ!と提示されないまま、
この映画はエンディングロールを流しだすのだ。(◎◎)
オイオイオイ!待ってくれよぉお!そりゃないでしょう??
止まれ!エンディングロール!しっかり結末語ろうよぉおおおお!

しかしエンディングロールが止まるわけがぁない。(泣)

青柳君は助かる・・いいでしょう!映画なんだから!
堺雅人♪もとい青柳君が死んでしまうのはあんまりです。
主人公は助からなくちゃいけない!エンターティメントだからね。

しかしあまりにも謎を謎のままに終わらせすぎじゃあない?
さんざん焦らされて、一生懸命、青柳君に同期して、
彼の無実を信じて応援させておきながら、真相は闇の中ぁああ~~♪

ってどうよ。

おあずけを食らい、そのままエサをもらえなかった犬のような気分に私はなった。

けっこう突っ込みをいれつつ楽しんでいたのに、結末がコレかいな!という
怒りとまではいかないけれども、肩すかしを食らったような呆然感。( ̄◇ ̄)ポケー・・


俳優陣は皆、好演している。みーんなウマイ!
(堺雅人ファンは絶対に楽しめるでしょう。)
観ている間も楽しい。(^^)

しかし

結末がぁ・・結末がぁ・・結末がぁああ!・・。・゚゚ '゜(*/□\*) '゜゚゚・。 ウワァーン!!
             ↑
   『天空の城ラピュタ』のムスク風に叫びたい。(笑)


まぁ、陰謀だぁ!策略だぁ!真犯人は誰だぁ!を中心に観ることはせず、
あくまで、堺雅人・・もとい青柳君の逃走劇を中心に据えて観ることを
お薦めする作品です。


カップルとか友人同士で、深く突っ込まず!楽しく観て、
お昼を食べるには、いい映画だと思われます。

最後に宣伝。

映画を観て原作を読もう・・とは思えなかったけれど
原作本ですね。


ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/11/29
  • メディア: ハードカバー



こちらは今更ながらの名盤。
この映画のテーマ曲になった
ゴールデンスランパーの原曲が入っていますね。
エンディングもこっちを使って欲しかったなぁ。


Abbey Road

Abbey Road

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: EMI
  • 発売日: 2009/09/09
  • メディア: CD



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コメント 17

まなてぃ

ほりけんさん、はじめまして。ご訪問、niceありがとうございました。(^^)
by まなてぃ (2010-01-31 18:19) 

ジジョ

こんにちは☆
犯人は結局謎のままでしたね〜^^;
わたしは結構この終わり方は好きですけど、
原作でもそうなのかな〜??
ちょっと気になりますね☆


by ジジョ (2010-01-31 20:37) 

まなてぃ

ジジョさん、こんばんは。(^▽^)
ご訪問とnice&コメント、ありがとうございます。

>わたしは結構この終わり方は好きですけど、

青柳君が、とにかくも助かったことだけは、
良かった!良かったでしたね。(^^)

で、私はエンディングロールが流れている間・・

真犯人は、だれぇだったのぉ?..............( _ _)σ イジイジ
と、思っていたわけですが、

途中で、突然ハタ!と思いまして、
最近の映画のハヤリで、エンディングロールが流れ終わったあとで、

青柳君と同じように、実は犯人ではないのに、
真犯人が摑まりましたぁー!というような偽報道がまたされて、
「僕じゃなーい!」と叫ぶ誰かが、出てくるのかな?((o( ̄ー ̄)o)) ワクワク
と、妙な期待をしてしまいました。

でも終わっちゃいました。あぁあああ!犯人はだれぇ?なのでした。
by まなてぃ (2010-01-31 21:09) 

ぴよぴよ ベクトル

始めまして。
実は ジジョさまの所で映画の面白さに回帰し
お訪ねさせて頂きました。ありがとうございました。
ぴよ拝
by ぴよぴよ ベクトル (2010-01-31 21:38) 

komo

最近、堺雅人さんよくテレビに出てますね。目立たないけど本物の俳優
って感じですね。佐々木蔵之助さんも好きです。
by komo (2010-01-31 23:15) 

まなてぃ

ぴよぴよ ベクトル さん、ご訪問、nice&コメントどうもありがとう。

そうですか、ジジョさんのブログですか。
彼女のブログはとても感じがよくて楽しいですよね。(^^)

>実は ジジョさまの所で映画の面白さに回帰し

映画はいいですよねぇ。
これからも映画を楽しんでいってもらえると
仲間が増えて、こちらも嬉しいですね。
これからもよろしくです。(^^)
by まなてぃ (2010-02-02 17:42) 

まなてぃ

komoさん、ご訪問、コメントと、どうもありがとう。(^^)

>堺雅人さんよくテレビに出てますね。目立たないけど本物の俳優
って感じですね。佐々木蔵之助さんも好きです。


そうですね♪。堺雅人さんを筆頭?(笑)に、
男優はスゴイひとたちが、どんどん出てきていますね。
佐々木蔵之助さんも、もちろん好きですが、香川照之さんや
生瀬勝久さんも、こう脇に徹するときには徹し、表にでてゆく演技が
必要なときにはゾンブンに!といったところは最高です。

女優・・ガンバレですかね。最近モデルあがりが増えたせいか、
新人女優の質が冴えなくなってきたような気が。
こう観たときから、彼女はスゴイ!新人だぁあ!とか
願わくば、根っからのTHE女優!というものに期待したいですねぇ。
by まなてぃ (2010-02-02 17:54) 

まなてぃ

xml_xslさん ご訪問&niceどうもありがとう。(^^)
by まなてぃ (2010-02-02 17:55) 

まなてぃ

paradenさん ご訪問&niceどうもありがとう。(^^)

by まなてぃ (2010-02-02 17:56) 

まなてぃ

朱色会さん、ご訪問&niceどうもありがとう。
これから、そちらのブログに、伺わせていただきますね。(^^)

by まなてぃ (2010-02-02 17:58) 

まなてぃ

suzuranさん、ご訪問、niceどうもありがとう。(^^)
by まなてぃ (2010-02-02 17:59) 

まなてぃ

shinさん ご訪問&niceどうもありがとう。(^^)
by まなてぃ (2010-02-04 17:10) 

まなてぃ

inunekoさん、ご訪問&niceどうもありがとう。(^^)
by まなてぃ (2010-02-04 17:19) 

バラサ☆バラサ

初めまして
どうにもスッキリしないところが多いので、原作を読んでみようかと思っています。聞いたところによると、総理が暗殺される理由みたいなのは書かれているそうです。
by バラサ☆バラサ (2010-02-17 02:45) 

まなてぃ

バラサ☆バラサさん、はじめまして♪
ご訪問、nice&コメントどうもありがとう。(^^)

本当にスッキリ!しない映画でしたよねぇ!(笑)

>聞いたところによると、総理が暗殺される理由みたいなのは書かれているそうです。

な・・なるほど・・・本の結末どころだけ、読んでみようかなぁ。

しかし何故に青柳君はオズワルドに指定されちゃったんでしょうね。
映画だと既に仕組まれたことみたいに描かれていましたしねっ。(^^;)
by まなてぃ (2010-02-17 21:25) 

ぴよぴよ ベクトル

今日は まア こんなところに
ご返事を下さっておられましたのね。
ありがとうございます。
今 孫娘に予約?『連れて行ってもらう}
を入れておりますのは 「ナイン」  だったかな タイトル
です。  ぴよ拝
by ぴよぴよ ベクトル (2010-02-27 10:40) 

まなてぃ

ぴよぴよ ベクトルさん
コメントどうもありがとう。

「Nine」楽しみですよねぇ♪
私もこのMusical映画は是非!観たいと思っております。
ジュディ・リンチがどんなふうにMusicalをやってくれるのか、
いまから待ち遠しいですね。
by まなてぃ (2010-03-05 23:06) 

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