上海グランド [映画感想 さ行]
映画タイトル:上海グランド
初公開年月 :1998/04/
監督:デヴィッド・フィンチャー
脚本:プーン・マンキ サンディ・ショウ
出演:レスリー・チャン アンディ・ラウ
あらすじ (goo映画より)
30年代。台湾反日同盟の軍人ホイ・マンキョン(レスリー・チャン)は満州での蜂起に失敗、
捕えられるが隙を見て脱出。
葉巻をくわえたボスと手下のチャイナドレスの女の人相を胸に刻み、復讐を誓う。
魔都、上海。青年リク(アンディ・ラウ)は、シンボル自由の神像の下で瀕死のホイを救う。
野心家のリクは大富豪ファンの娘ティンティン(ニン・チン)への求婚を夢見ている。
ある日、ファン家の仇敵ウィン一家に連れ去られたティンティンをリクは奪い返すが、
報復され家が焼き打ちされる。リクの母親を救い出したのはホイだった。
以後、固い友情で結ばれたふたりは、ウィン一家に殴り込みをかけ、相手を殲滅。
ファンの後ろ盾も得て、上海で地位を高めていく。
※以下からネタバレ必須です。※
■2009.9.2(水) 本日の一言■
これ!という触手を動かされる映画も公開されていないので、
今回の映画レビューは私のDVD棚から、一つまみしてお送りする。
本日のお題は香港映画でも有名な(笑)『上海グランド』だ。
この映画の元は、80年代、香港で人気のあったTVシリーズ『上海灘』であり、
チョウ・ユンファの出世作である。これをツイ・ハーク監督が総指揮で
主演をその当時、とても人気のあったレスリー・チャンとアンディ・ラウを配役し
リメイクしたもの。
舞台は1930年、欲望うずまく魔都・・上海。(^^*)
この『上海グランド』には、二人の主人公が出てくる。
1人は台湾反日同盟の軍人ホイ・マンキョン(レスリー・チャン)。
彼は満州で蜂起を計画していたが失敗し、一度は捕らえられたが、
船で護送途中、隙を見て脱出し嵐の海から上海へ流れ着いたという
ラッキーマン!である。
いうなれば、思想を追う男ですな・・(^^)フフフ
しかし女から見ると、思想を追う男って困りモノで厄介だ。
一瞬、格好良くみえる!けれど、現実は愛する女を養う金は持ってないし、
思想のためにゃあ女を踏みつけることも平気でやるからねぇ。(--)ウン (笑)
もう1人は、今でこそ下っ端労働者であるが、いつかは自分も世にでる男となって、
大富豪ファンの娘ティンティンへ求婚を夢見ている野心家のリク(アンディ・ラウ)だ。
こちらは権力を追う男・・
思想よりはマシだけれども、これも困りモノですがな。
一生懸命、稼ごう!という心意気があるだけ、
思想よりマシかなぁ・・(^^;)(笑)
で、この二人の出会いは、リクはたまたまでかけた先で、瀕死のホイを見つけ
彼が銃をもっていたことから、野心家のリクは自宅へホイを連れてゆくのだ。
でだ。・・次に紹介せねばならないのが、
彼ら?のマドンナとなるのが、大富豪ファンの娘ティンティン(ニン・チン)である。
いわゆる心ときめく愛や冒険を夢見ている、アホ娘 いかん!口が悪くなりますね。
もとい、こちらが二人に愛されるお嬢様なわけですね。(^^;)ハハハ
とにかく彼女はご自分の身分やおかれている立場・・ちゅうものを
ちぃーとも理解していらっしゃらないようで、(だから映画になるのだが・・)
彼女の父親が上海で経済的に実力者(マフィアだねぇ・・たぶん。)であるがゆえに、
父親の敵側(これまたマフィアなんだろうねぇ。)に命を狙われているらしい。
しかし、そんなことは構わず、女のお付だけで繁華街へおでかけになる。
アホ娘・・いや・・もとい、お嬢様。(^^::::)
そしてお約束の
「キヤァアアアアアアアアアアアアアアアアア!助けてぇえええええ」
鑑賞中の私:(--)ヘェヘェそうでっか。
一回、誘拐されたら、この女のアホがなおるかもしれん。(´-`) ンー
と観ていると・・・・
まぁ・・これも香港映画のお約束なのか・・
(80年代映画&ドラマのお約束とも言うか・・)
たとえ火の中、水の中!愛するお嬢様のためなら体も張っちゃいます!
といわんばかりにリクが彼女を助けてしまうのである。
ウーン (Θ_Θ;) 何度もこの映画を観て、筋てきにわかっちゃいるけど、
私てきには面白くなかったりする。のだがぁあ・・(ーー)イライラ
このお嬢様をお助けします!という行動ゆえに、
ティンティンの敵側に属するマフィアどもに目をつけられ
追われる立場になってしまうリクであり、
それをみかねたホイがリクの母親を助けたり、
リクと共に敵側マフィアの親玉を殺したことから、
敵側の親玉が建物から落ちて死体になった図(汗)(この写真だけ見ていると何が落ちているのかよくわからんもんね。(笑))
二人は友情を結ぶ流れなのだから、
外野である私がグジャグジャ!といっても仕方がないんだがぁ・・。(^^;)
男同士の友情!やましいモノは何もないっ! ( ̄ー ̄)ゞ
しかし、敵側のマフィアを倒した後、リクが自分のほれた女について
ホイに語るシーンで男同士、手をとりあって踊っちゃうのはアイドル映画っぽさ?
いくらーなんでも男同士が踊る?か?やりすぎではなかろうか?(^^;)
思ってしまうのは、私だけかなぁ・・
せっかく大スターを使っているんだから女をよろこばせるシーン!もいるな!という
下世話な思惑が感じられたり・・ε=( ̄。 ̄;)フゥ
男同士の友情!やましいモノがあるかもぉお?の図 ( ̄ー ̄;)ゞ
それにホイは抗日運動家なわけで、お金は誰より何より必要であるにも
かかわらず、リクがシマの取り分は全て5分5分だ・・という申し出に
「いらないよ」とか・・
「よそものだ」とか
「いずれは上海(ここ)を出る」とか
かなり現実離れしたことをホイは言ったりして、
せっかく映画の中で、リアル感がだせるシーンなのにショボイことをしているな・・とか
本来ならシブーイ!映画になれる要素が沢山つまってるいのに惜しいなぁ・・
とか思ってしまうのだよねぇ。( ̄  ̄)b゙ウン!!
まぁ・・それは個人的な感想として入力しただけなので、横においといて!
物語を続けると・・
こうした経過をえて、上海の裏世界で顔がきくようになったリクは、
ティンティンの父親に認められようと!
ティンティンのパパは意外に若作り。(^^;;)ヘヘヘ
敵側マフィアを 仲間と共に、ことごとく一掃して、己の格をあげ!
ティンティンをお嫁さん!にもらう約束をとりつけると、
ホイのアパートへ何気に足を向ければ、
このシーンのリクもといアンディ・ラウの笑顔を観ると、
のちのリクの不幸が私にはお笑いに見えてしまう時が。~(=^‥^A アセアセ・・・
親友と己の彼女(と思っていた!)がLOVE LOVE中!
これが例えば、自分の愛する男が別の女を抱いていたら、
女は負けじ!と、その相手の女の髪をひつっかみ!
風呂場でバトルになりそうだが・・・(^▽^)ハハハハハハハハ!
男はそうならないのよねぇ・・というか
映画ですら、そういったシーンはあまり観たことがない。( ̄ω ̄;)エートォ…
この映画も男同士で、今後をどーする!といった
話し合いになってしまうから面白い!(^m^)フフフフ
二人が女をめぐって言い争うシーンのレスリー・チャンの表情がいいんだよねぇ。
繊細で演じている!という感じがしない。
それに比べるとアンディは演技が荒っぽい感じがする。
まぁ・・役どころも純粋な一直線男だから仕方がないのかもしれないが・・
しかしね、ここまで観るとだねぇ・・
好きな作品でDVDまで購入したといえども、
この映画から80年代映画やドラマに存在する
登場人物のあいだに偶然が重なりすぎ!ていないか・・と
感じずにはいられなくなってくるのだ。
偶然はそうそう起こらないから、偶然というのだ。
たとえば
リクとホイが同じ女を好きだった。という偶然には目をつぶろう。
そういうことは、よくある話だからねぇ。(^^;;)
けれども、リクとホイが知り合う以前に、逃亡者であったホイと
旅行者であったティンティンが汽車の中で偶然、出会い
彼をかくまい共にベッドで眠り、食事を与え
そして、たった1日で!お互いに忘れられないほどの恋心を抱き!(@@)オイオイ
おまけに!ホイの仲間である抗日運動家たちを殺したリーダーというのが
ティンティンの父親でっ!(@@)エエエエエエーーーーーーー!
ホイが復讐したいと思っていた相手だったぁ!と、きたもんだ。
3つの偶然・・こうなると無理やりな必然としか、私は申し上げようがなく。
で、物語の流れ的に愛する女の目の前で、女の父親を殺すホイ。
まぁ・・ティンティンの親父もホイを殺すつもりでいたのだからお互い様?か・・(^^;)
そして、あっ!という間に半狂乱になる女!(ティンティン)
列車で憲兵に追われるような男を愛したわりには、
覚悟がたりないんじゃぁないの?お嬢さん・・( ̄‥ ̄)=3 フン
という気も・・私はするのだが、
で、こういった騒ぎが屋敷で起こっているとき、
リクはリクで上海の裏世界で力をつけすぎたがために、
目障りだと思ったティンティンの父親から罠をかけられ。
極悪の美女と大蛇の両方に襲われる気の毒なアンディもといリクの図。(^m^)プププ
これがね!香港映画ティスト満載!で、私は襲われるリクの安否よりも、
おおおおお!さすがは香港映画!やってくれるな!と大爆笑してしまうのだ。(^▽^)
そして極悪の美女と大蛇を倒して、命からがら戻ってきたリクを迎えたものは、
気がふれちゃったティンティン(しょうもない女だなぁ・・ブツブツ)と
思いもかけぬティンティンの父親の跡目を継ぐということだったのである。
(そんな簡単に決めちゃっていーのか??(@@))
ティンティンの父親の跡目になるということは、即ち!
友人である(あった?)ホイを仇として始末をつけねばならない・・ということだ。
一方、ホイは抗日運動家からの信頼を再び得て、リクに会わずに
台湾へ戻ろう!と必死に説得する仲間を置いて、
上海街の大ボスになったリクの経営する店へ
約束通り会いにいってしまうのだよねぇ。(--;;)
(まぁようは殺されにいったようなものだ。)
それでもリクのほうは、ホイのために台湾行きの船の切符の手配を
つけてはくれているし・・(TT)
いいヤツだなリク!・・情がありすぎる!(笑)
しかしリクへの数々の借りを返したがっているホイが、
素直に切符を受け入れるわけもなく・・
(上海で命は救ってもらっているし、女は結果的に寝どっているに等しいし
確かに借りだらけ・・と言っちゃあそれまでだが・・(笑))
ホイがウダウダウダ・・とリクへゴタクを並べるんだよねぇ。(--)
ここまできちまったのなら、生きて上海を出ることが一番なんじゃないのぉ?と、
何回、このシーンを観ても私は思うんだが・・(^^;)
ホイという男のような義理があって頑固な男って、困るんだよねぇ。
もっと小賢しく&ズル賢く生きないと周りがすごく!迷惑するのだ。
だからリクはホイを撃たざる得なくなり。(◎◎)オオォオオ!
ホイはリクへの借りを返すために空砲を撃つのである。(@@)アァアア!
いやはや・・かなりの重傷を受けつつも、ホイは借りをかえしたからいいだろうが、
リクのほうは、やり切れんだろうね・・男のプライドはズタボロだ。
だから「好き勝手をやりやがって・・人の気持ちを・・ 」と叫ぶリクの気分は
きっと映画を観ている誰もが、同情を寄せたくなるだろうし、
私なんぞは、このリクという役どころの不運さに、深いため息をもって
見守ってしまうのだが・・
それでもなお、ホイの逃走経路を確保してやろうとするリクの気持ちまでは
私には理解不能だ。(^^;;)
こんなに自分の思うとおりにだけ!してきた男なんぞ、
見捨ててしまえばいいものを・・お人よしもほどがあるよねぇ・・(--;)と。
ホイはリクのおかげで無事に?この場を脱出し・・
その直後、
リクは・・ホイの仲間である抗日運動家に、ホイを殺した相手と睨まれ狙撃され・・
あぁあ・・あぁあ・・あぁあ・・と、あっという間に命を落とすのである。
お人よしな役どころほど、香港映画は短命だと思う。(--;;)
また一方、ただいま車で脱出中のホイ(--)
こちらは息絶え絶えだけれど生きている・・
不条理だねぇ・・不条理。フー ( ̄‥ ̄) = =3
勝手なマネをしているほうが生き残りやすい世の中なのかっ!・・
やりきれないねぇ・・
しかしこの映画のエンディングは、こういった不条理の余韻を
味わうようには作られてはいない・・ところがまた!スゴイのだ。(@@)
なーんとエンディングは、アンディ・ラウの歌う曲で締めくくられるのである。
アンディ・ラウの歌声を知らないひとたちは「へー・・そうなの」
くらいに思われるかもしれないけれども、アンディ・ラウは俳優業はいいけれども
お世辞にも歌がウマイ・・とはとうてい言いがたく・・(汗)
あぁあああああ・・不条理 (ρ_;)・・・・ぐすん と私がなるたび、
あの妙に甲高いアンディ・ラウの声がバラード曲で、画面いっぱいに広がるのだ。
それも字幕つきで!(◎◎)グルグル
それは本当にヒャァアアアーーな世界ですがな。( ̄▽ ̄;)
歌、必要ですか?・・そうですか、インストゥルメンタルで締めたほうが、
良いんでないの?ねぇ・・どうよ・・これ!((((--))))フルフルフル
書き忘れたけれども、映画の途中にも挿入歌があり、アンディ・ラウが歌っており、
この歌声も(字幕つきで)、けっこう自分を萎えさたり笑わせてくれたりした。
それでも、レスリー・チャンの演技は見ものであるし、
私はこの不条理な感じをときおり、味わいたくなるのだ。
おまけに時々、ものすごい設定で旧香港映画の匂いもかもしだし、
私の喜び(笑いの)ツボもついてくれる。
今回ものけぞり笑いをしたり文句をいいながら堪能した。(^m^)フフフ
まぁ誰にでもお薦め!という映画ではない。
アジアン映画好きなら一度は観ても損はない作品だ。
アジアン好きの方、お薦めです。
最後に宣伝。
yuki999さん、ご訪問&niceどうもありがとう。(^^)
by まなてぃ (2009-09-06 10:08)
komoさん、ご訪問&niceどうもありがとう。(^^)/
by まなてぃ (2009-09-06 10:10)
NOBUさんniceと ご訪問ありがとうございます。
by まなてぃ (2009-09-12 01:09)