SSブログ

チェンジリング [映画感想 た行]

changering000.jpg

映画タイトル:チェンジリング
初公開年月 :2009/02/20
監督:クリント・イーストウッド
脚本:J・マイケル・ストラジンスキー
出演:アンジェリーナ・ジョリー、ジョン・マルコヴィッチ、ジェフリー・ドノヴァン

■2009.03.12(木) 本日の一言■

少し前になるのだけれども、
仕事も比較的、暇だった3/3(火)にレディースデーをつかって、
観ようか・・観ざるか・・とても迷っていた『チェンジリング』を観にいってきた。

なぜ迷うたか・・それは

この映画の監督は予告でもバンバン名前がでているので、今更いわなくとも
皆が百も承知のクリント・イーストウッドなのである。
(映画監督の名前なんぞ、まったく覚えない私でも知っている。(笑))

アァ・・・クリント・イーストウッド監督・・(--;;;;;)

いや、決して彼のことが嫌いなのではない。好きといってもいい(笑)
もう子供の頃から彼の出演する『ダーティ・ハリー』シリーズは、
父と共に胸をときめかせながら、あなたの格好えぇ!お姿に
私は本当にウットリいたしました。

あなたが監督をするようになったとき、
作品の全ては鑑賞していないにせよ、
何本かは観ましたよ!ハイ!

『ミステリック・リバー』
『ミリオンダラー・ベイビー』
『父親たちの星条旗』
『硫黄島からの手紙』

観ました。
そして観終わって自分の中にくるもんは、

|||ドロ ドロ ドロ ドロ ドロ ドロ ( ̄_ ̄|||) ドッヨーーーーーーーーーーーン

そして

||||||(_ _。)ブルー|||

という、やり切れん気持ちなのである。

結論的に言えば、どの作品も内容はとてもよくできていて、濃い・・。

確かに一度は観て良い映画だな・・と思える。(^^;)だけれども、

じゃあもう一度、この作品を観にお前さん映画館へ行くかい?
じゃあもう一度、DVDで観たいかい?
と、聞かれると、

ブン(( ( ̄  ̄*)親分・・勘弁してくださいよ・・(* ̄  ̄) ))ブン

となり・・

そしてまた、映画の予告編で

クリント・イーストウッド監督作品という言葉がでるたび、
耳できくたび、私は毎回、「観にいくか・・行かぬか」と迷い、
そして、
やはり苦いのもブルーになるのも百も承知で、映画館に足をはこび、
観そびれれば、わざわざDVDで鑑賞して(--;;)

いずれにせよ、

(ノ_-;)ハア…いい映画だったけれど・・アァ・・辛いなぁ・・・

と、深いため息とともに言うのが お約束で、
しかし、この気分の落ち込みを味あわせてくれるのが
クリント・イーストウッド監督印なのかもしれんと思うこの頃。

なので、今回もブルーになるのは百も承知!での鑑賞と相成った。

というわけで以下から、あらすじ、そして感想を上げることにする。
(すみませんねぇ・・前置きが毎回、長くって。(^^;;))

さて、あらすじである。<映画ONLINE参照>

 1928年、ロサンゼルス。
シングルマザーのクリスティン・コリンズは、9歳の息子ウォルターを女手一つで育てる傍ら
電話会社に勤め、せわしない日々を送っていた。
そんな彼女はある日、休暇を返上してウォルターをひとり家に残したまま出勤する羽目に。
やがて夕方、彼女が急いで帰宅すると、ウォルターは忽然と姿を消していた。
警察に通報し、翌日から捜査が始まる一方、自らも懸命に息子の消息を探るクリスティン。
しかし、有力な手掛かりが何一つ掴めず、非情で虚しい時間がただ過ぎていくばかり。
それから5ヶ月後、ウォルターがイリノイ州で見つかったという朗報が入る。
そして、ロス市警の大仰な演出によって報道陣も集まる中、再会の喜びを噛みしめながら
列車で帰ってくる我が子を駅に出迎えるクリスティン。
だが、列車から降りてきたのは、ウォルターとは別人の全く見知らぬ少年だった…。

それでは感想である。
★以降、ネタバレもありますよ★


すでに
あらすじからして、これを明るく製作できる人間なんぞはおらんだろぉ・・
という内容である。(--)

子供が誘拐された・・悲痛にくれる母をよそに、警察は約半年くらいたったある日、
「お子さんを見つけました」と言い、
安堵と感謝、涙ながらにシングルマザーの母(アンジェリーナ・ジョリー)が駅へと
警察、マスコミともども迎えにゆくと、そこには、全く別人の男の子がいた!
「私の子供じゃない」という母に、「あなたの息子ですよ、見間違えないでください」
などと言い、彼女を無理やり説得しようとする・・・・警察。(@@)

自分の子供とは明らかに違う、身長(ホンモノのほうが背が高いって、どーよ?)
息子には、あるはずもない割礼のあと、歯の治療痕もちがう・・

ちがう、ちがう、ちがう ちがうことばかりで(@@)呆れるばかり。

21世紀、現在の世の中から見れば、
これは現実かいな?ホンマかいな・・ノンフィクションと、ちゃいまっか?と
思うのだが、この映画の冒頭には A True Storyとバーン!表示されるのだから、
本当にあった物語なのだ。(--;)

まぁ映画の前半は、とにかくも、
このシングルマザーに対する、警察の、そりゃ無茶な!としか思えない
誤魔化しのオンパレード

シングルマザーと偽子供の生活風景、
彼女の戸惑い、苦しみなんぞが、めんめんと語られたうえに、

警察の力で、いつまでも歯向かうなら彼女を精神病院へ入れちまえ! と
私の気分を不幸のどん底!理不尽の絶頂!(TT) へと招きいれて
正直、襟元を緩めて、映画館から出て深呼吸をしたい!!
と心底!思った前半戦。(--川)アァ

しかし中盤に入ってくると、
この映画は、母親の愛情から少しだけ距離を置いて
彼女の息子に関わる、誘拐犯人と共犯者、その手管、
連続殺人事件の全容が明らかにされることに力が注がれており、
その全容は、牧場から子供の白骨死体が無数にでるなど、
確かに凄まじく残忍で悲惨であるのだが、
このあたりから、私は被害者の視線から、第三者の立場へ移行していた。

それはまるで、
殺人事件の全容をニュースで、TVでみるような感じといえばいいのか、
明らかに私は被害者だけの思いにとらわれず、
母の想いから引き離される自分がおり、
この時間のおかげで、私は冷静になることができたし、
これは私にとってはやはり、ありがたいものだった。(^^;)

こうした息抜き?があり、
映画は後半線に入っていったのだけれども、
やはり、全てがハッピーエンド♪というようには
A True Story ができていないのは、
この世に生きている人間にとって常識なのかもしれない。

シングルマザーに協力者が出てきても、
シングルマザーが精神病院から開放されても、

悪の権化のようなLA警察の面々が退職においやられ
処罰の鉄拳を食らっても

誘拐殺人犯がつかまり、
(誘拐殺人犯の役者は、名演技でイッちゃってる感じがよくでていた)

死刑になっても、
(こういう死刑のシーンというのは、
たびたびお見かけするのだけれど
何度みても慣れるということなく・・
犯人を憎み、犯人のやったことがやったことだから
死刑は当然!( `o´ ) と思いつつも・・
刑執行の瞬間は、やはり自分の体が硬直しヒクッ!と
なってしまうのは、我ながらトホホである。(TT))

シングルマザーの子供が戻ってくることは
なかったのである。

あ!あ!あ!あ!あああぁあ!!
予想していたし、わかっちゃいたけれど、
やっぱりそうなのね!!!(--|||)

しかし
この映画は予想通りの、現実と結末を迎えるのだが、
今までのクリント・イーストウッド監督のものにしては、
シングルマザーが息子の死が確定的でないことから、
彼女が持つ希望(息子はまだ生きている。探し続けます。)に
観客も同時に救われて(私は救われましたけど・・)

暮れてゆく1920年代のLAの町並のエンディングを見送るのだろう。


とにかく、今回は彼女、アンジェリーナ・ジョリーの演技の広さが
こんなにあったのかと脱帽でした。

アンジェリーナ・ジョリーと言えば、
美女!人間離れした能力!出来る女!というのを連想させるけれども

changering002.jpg

今回はただ、ただ!息子を想うばかりに
悲鳴をあげながらも、しかし力強く立つ母を力演している。
顔こそ同じだけれども、同じ人間が演じているとはとても思えまへん。

特に終盤、
子供の行方を捜しつつ、仕事を続ける彼女がラジオに耳を傾け、
当時のアカデミー賞の入賞作に、彼女が応援する作品であったことを
喜ぶシーンは、とても愛らしくて普通の人らしくて、いい!
アンジェリー!こーんなに普通の人も演じられるのかぁ。(大爆笑!)

そして地味ながら、ジョン・マルコヴィッチ!!!!

changering003.jpg

大好きです。(^^*)出演してくれていて私は嬉しかったなぁ。
ファンとしては、もっと出番があれば、よかったのに、と
個人的には思ったりも。

さて、最後に映画全体の感想ですが
結論的にいって、このチェンジリングは良い映画ですが、
正直、何度も観たくなるような映画ではありまへん。


カップルがデートで観る映画でもない!断言!
(間違いなくテンションが下がりまふ。)

しかし
倦怠期のカップル(爆)が観たり・・(汗)

理不尽の極みと
それに反比例する
母の強さ、希望の力を堪能するには
最強!最適!な映画である。(^^;)


この映画のおかげで、
まだまだ私はクリント・イーストウッド印を
鑑賞し堪能することを止めることはできなさそうだ。(^^)

ご老体!!だけれども体を大事にして、長生きしてもらい、
次回作も大きく期待したいっすね。

nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 1

コメント 2

流星☆彡

自分が既に観た作品の題名を探したら ここに来ました。(^^ゞ
母としての(肉)体感を持って観ると、この年頃の子どもって まだ(男の子でも!^m^; )密接なスキンシップを持って接してる頃だから、その子を失ったり 身柄に危機が迫ってると心配する思いって ギシギシ(!?)カラダに効いて来るのよね。そんな情感に訴えてくるには見事な演出&演技描写だったと思います。だから 涙ぼろぼろグシュグシュで、私なんぞには“客観的な鑑賞眼”を持つ余裕は無かったかも。演技賞レースに出るには やはり 要・文芸路線…だったりするし、アンジェリーナ姐さんの今後のSerious演技の熟成に 大いに期待してしまふ…そんな今作だったかな。
あ!『WANTED』←続編の製作が決まったとか。って、死んでしまったアンジェリーナ姐さんは どうやって甦るのかしらん?!でも これも 超・楽しみですネ♪
ところで。『マルコヴィッチの穴』の彼だったのか!…と 今頃 認識してたり。HairStyleのせいかなぁ…なんと お間抜けな私。。。(A ̄~ ̄;)
by 流星☆彡 (2009-06-27 00:37) 

まなてぃ

流星☆彡さん、こんばんは。
Nice&コメントありがとうございます。(^^)

>母としての(肉)体感を持って観ると、この年頃の子どもって まだ(男の子でも!^m^; )密接なスキンシップを持って接してる頃だから、その子を失ったり 身柄に危機が迫ってると心配する思いって ギシギシ(!?)カラダに効いて来るのよね。

私の友だち(結婚し息子がいる)も、流星☆彡さんと同じようなことを
言っていました。自分だったら・・自分の子供だったらと思うと、
とても客観視なんかで観ていられないよぉ。と。

この言葉を聞き、なおかつ流星☆彡さんから同様のコメントを
読んだとき、
ああ!!映画の途中から、このストーリーを客観視できたのは、
やはり私に子供がいないせいだな。。と思いましたねぇ。

>ギシギシ(!?)カラダに効いて来るのよね。

という実感をもって映画を観れるなんて、
そういう感じを味わってみたい!と私は心底思いましたね。

>アンジェリーナ姐さんの今後のSerious演技の熟成に 大いに期待してしまふ…

そうですね!私もかなり期待を大にしています。
私の希望としては、凄まじい!悪女をやってもらいたいですねぇ。
一皮も二皮も、この映画で新たな面が観れましたからね。
三皮めも期待したいっ。(^^)ですよね♪
by まなてぃ (2009-06-29 22:05) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

ディファイアンス春♪ ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。