SSブログ

レイヤー・ケーキ [映画感想 ら行]

レイヤー・ケーキ コレクターズ・エディション

レイヤー・ケーキ コレクターズ・エディション

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2006/11/22
  • メディア: DVD

映画タイトル:レイヤー・ケーキ
初公開年月 :2006/07/01
監督:マシュー・ヴォーン
脚本:J・J・コノリー
出演:ダニエル・クレイグ  コルム・ミーニイ  ケネス・クラナム
   
■2007.2.28(水) 本日の一言■

主演女優賞候補の菊池 凛子がノミネートされて、普段あまり映画を話題にしない
ニュースまでアカデミー賞でにぎわった、この2、3日間・・
菊池 凛子は、まぁ、受賞はないだろうと思っていたので、それは横においておき、
まずは『ディパーテッド』作品賞受賞。。(=^・・^)ノ Congratulations!!
(オリジナルである『インファナル・アフェア』のほうが好きだけれど)
おめでとうございます。
スコセッシ監督、長年の苦労が報われてよかったねぇ・・しかーしっ!
出来ればリメイク作品ではなくて、オリジナルで受賞して欲しかったかな・・
でも、とにかく、おめでとうである。
で、本題はそんなアカデミーの結果も、まだ出ていなかった2月25日に
自宅で、鑑賞したNew007でおなじみのダニエル・クレイグ が主演『レイヤー・ケーキ』である。
この映画はミニシアターで上映していたらしいのだがそういったミニシアター系情報に、
本当にウトイ私は、007にダニエル・クレイグ が選ばれて、この俳優さんは
どんな映画に出ているのかなどを調べて「ホォオー『レイヤー・ケーキ』という映画に
でているのか」と知ったくらいなのである。(^^A;;)汗汗
イヤハヤ・・スミマセン。あまりミニシアターで上映される映画に興味がナイというか、
ミニシアターは「ツウ好み」というか・・「敷居が高い」というか・・・
その何と言えばいいのかな、ミニシアターで上映される映画って、これは面白い!と・・
「この映画!アタリだ!」(^○^)と楽しいものにあまり出会えないというか・・
(; ̄ー ̄川 アセアセ<言い訳するほど苦しい立場じゃ・・言い訳はここまでにしよう。
とにかく『レイヤー・ケーキ』、ダニエル・クレイグ 観たさに鑑賞することにしたのだ。
さてっ・・じゃあ以下からあらすじ&感想をアップすることにする。

---あらすじは映画ON LINE 参照---

麻薬ディーラーとしてロンドンの裏社会を着実に駆け上ってきた
名もなき一人の男XXXX(ダニエル・グレイグ)。
好調なうちに引退しようと決意を固めた矢先、ボスのジミー・プライスから
新たな仕事の依頼が舞い込む。
それは、大物エディ・テンプルの娘を探し出すことと、
ギャングのデュークが手に入れた大量のエクスタシーを売り捌くというもの。
どちらも簡単に片づくと思いきや、エディの娘はなかなか見つからず、
エクスタシーにいたっては超訳アリのブツだったため、男はいつの間にか殺し屋に
狙われるハメに陥ってしまう…。

それでは感想である。
★以降、ネタバレもありますよ★

ハリウッドの映画で、一介の麻薬ディーラーの設定が、スパイのに変貌する作品を
よく目にした時期があった。
内容的には世界を股にかけて、空港シーンやカーチェイス、爆発
そして凝りに凝ったCGと、国家の大騒動ランチキパーティの様相を出す作品である。
しかし、この『レイヤー・ケーキ』は、そういったランチキ事はいっさい省き、
その男(ダニエル・クレイグ)は本名もあかさずに、表向きは不動産屋、
一般市民を装い税金もしっかり払い、疑わしきことはおくびにも出さず、
裏では地道にコツコツと麻薬ディーラーとしての仕事をこなす、したたか者なのだ。
そうした生活の中で「実際は地味なお仕事さ・・そろそろ、この仕事も潮時・・
金もたまったし、堅気にでもなろうかと思っている」(メ▼▼)y-.。o○ フーー という
語りから始まり、これを最後と、ボスから依頼された仕事に受けるのだが、
この麻薬の斡旋に限って人様のポカの尻拭いするハメになり、ディラーはどうやって、
これらのピンチを収めたのかということが、物語のメインにすえられる。
ということで、この映画の中で気の毒なくらいダニエル・クレイグの演じる名もなき
ディラーは、ピンチ!ピンチ!ピンチ!の連続である。それも実際に彼のポカから起こる
ピンチではなく、名もなきディラーが、もっとも嫌う下っ端チンピラの名をあげたい
ばかりに起こした強奪したヤクの取引であった・・というから、目もあてられない。(--)
ヤクを盗まれた薬を製造しているボスは大激怒!おまけに、このボスがセルビア人で、
言い訳は聞かぬし、「薬を返せ!命はないぞ」という言葉と実行力で、なんとか、
この収集のつかぬ事態から奪回したいと考えて行動する名もなきディラーの行動を先読みし、
息もつかせぬ短い狙撃で主人公を追い詰めてゆくのである。
またこの物語には、名もなきディーラーが直属のボスから受けたもう一つの依頼があって、
それは、直属のボスの友人の娘が、ヤク中になって家出をしているので、こっそりと
居場所をつきとめろというもので、この家出娘の捜査とヤクの取引が最終的には硬く結ばれ
捩れこんでゆくのだ。
思わぬ直属のボスの裏切り、今まで手を組んでいた仲間との腹のさぐりあいは
まるで、自分が画面の中に入って立ちあっているようなハラハラ感があり、
シーンとシーンの切れ目も演出と編集のうまさで、すんなりと受け入れることができる。
「ヤクは商売・・商売に人殺しはもちこまない」と決めていた名もなきディラーも、
今までの自分の生活の根本を奪おうとする直属のボスの裏切りに、ブルーを基調した
照明の下で、自分に課していた掟を破ることを銃をもって決意し、用意周到に
直属のボスを殺して、ディーラーの顔だけではいられなくなるのである。
(この決意するダニエル・クレイグのシーンが本当に格好いいのだよ・・(^m^)フフフ)
こうした重さを背負うまでの過程は、静かで無理がなく滑るように物語が進んでゆく。
その間、爆発も激しい銃撃戦もなく、ここまで出来るのか・・と私は感心してしまった。
しかし、この映画にも難点があってシンプルな作りだけにセリフが、全てなのである。
字幕を読み落としてしまうと、どこで・・誰が・・どんな裏切りをしていたのか?
これから・・どのようなことが起ころうとしているのか?ということが、見えなくなる
ことが多々あった。(^^;;;;;)<その度、DVDを止めて確認をしている自分も情けないが・・
他の登場人物も重要なポジションを抱えているので、主人公以外の役にも、
しっかり気を入れて観ないと物語の中で迷子になってしまう可能性もあると思う。
映画館で観ていたら、きっと「うーん・・おもしろかったけれど・・わからんところもあるな」
という感想を持たずにはいられなかっただろう。
だが、全てを理解して見つめる観客に、『レイヤー・ケーキ』は思わぬエンディングを
用意してくれている。それはタイトルのような甘さはなく、塩っ辛さが満載だ。
「えぇええ!こんなつまらん奴に・・・・・・・・エェエエ??」(◎◎)
びっくりして、私の口が開いているうちに画面にはエンディングロールが流れていた。
いやぁあ・・参りました・・撮影した監督に頭を下げたい気分である。(笑)

次に俳優の感想。

まずこの映画で、私が俳優の感想が書けるのが、主人公のダニエル・グレイク以外、
誰も見当たらない。他にダニエルのディーラー仲間たちが2人ほどいるのだが、
顔こそ、どこかでお見かけしました・・・というウロ覚えな感じがあるのだけれど
名前と顔が一致しないのである。(A^▽^川)大汗!
というわけで、主人公の名もなきディーラー役を演じた、ダニエル・グレイクのみ
俳優の感想を上げることにする。
最初はチンピラと見まごうような姿で、ヤクのディーラーをやっているのだけれど
物語が進み、覚悟を固めて銃を構える練習をしたり、スーツきたりするあたりから、
格好よくなってくるのが嬉しかった。(^m^)ククククク
こう生き延びるために手段を選ばず、目覚めてくる感じが良いのである。
後に演じる『007/カジノ・ロワイヤル』と、その姿がシンクロする部分も垣間見えて、
楽しかった。いいねぇ・・次の007も楽しみである。

最後に映画の全体的な感想を書いておこう。

無駄な演出、無駄なセットをなくし、物語とセリフと演技、そしてカメラワークで
魅せてやろうではないか!(監督に聞いたわけではないが・・)という心意気が
感じられる。そんなに制作費はかかっていないのではないか・・と
下世話なことを思ってしまうほど、シンプルに作られている。
ハリウッド特有のスパイものや警察ものを期待してみると、がっかりするけれども
私にとっては、ぎりぎりまで絞りきって、スピーディーに観せてもらった
久しぶりの映画だ。
でも大画面で観て、セットや映像の楽しさを味わう映画ではないので、DVDで観て
正解だったとも思う。もし『007/カジノ・ロワイヤル』が先に公開されて
その後に、この『レイヤー・ケーキ』が公開されていたら、私はウカウカとこの映画を
映画館で観て「なんだか、映像的にはモノ足りない」と文句をつけていたかもしれない。
この映画には、映像的大迫力を望んではいけない。シビアな男の裏世界をシンプルに
味わう映画なのだ。

イヤハヤ・・裏世界って本当に怖い。ちょっと儲けさせてもらって足を洗おうなんていう
甘い考えは捨てないといけないね・・(--)ウン!


nice!(2)  コメント(5)  トラックバック(2) 
共通テーマ:映画

nice! 2

コメント 5

まなてぃ

>noricさんNiceありがとうございました。(^^)
by まなてぃ (2007-03-02 09:28) 

のんたん

なんてナイスタイミングなんでしょう~!
今日ジムでついてたテレビで、これやってました。
どうもボンドではないダニエル・クレイグが登場したので
「もしや、まなてぃさんのブログの?」と思いながら、ちょびっと見ました。
ええ、ほんのちょびっとです、さわりだけ・・・
それまで野生のエルザがやってもんで、私の時間は終わっちゃいました。
なんか地味そうな犯罪映画だなあ、と思っていたら
うむうむ、こんな映画だったんですね。なるほど!です^0^
by のんたん (2007-03-03 00:09) 

まなてぃ

>のんたんさんコメントどうもありがとうございました。(^^)
『野生のエルザ』、ライオンの話ですよねぇ。
そっちが、私はちょっと観てみたいかな。興味ありです。

私にとっても『レイヤー・ケーキ』は地味な地味な
塩味の犯罪映画でした。

本当の映画が好きなら、こういったミニシアター系にも顔を
だすべき・・みたいなことを友人にいわれたのですが、
『レイヤー・ケーキ』ですらやっぱり地味な感じはいなめません
でしたね。
おもしろかったけれど・・DVDで充分かな・・(笑)
せっかくお金¥1800をだすからには、やっぱり豪華なほうが
楽しい気がするのは私だけですかね。(笑)
by まなてぃ (2007-03-04 01:39) 

u_yasu

こんばんは、お邪魔します。
そうですね、007に比べると地味な映画ですね。
私は、ダニエル・クレイグのカッコ良さに、ただただ参ってしまいました。
by u_yasu (2007-03-05 23:54) 

まなてぃ

> u_yasuさん Nice&コメントありがとうございます。(^^)
007を期待してみると、本当に地味で、するめイカのような
噛めば噛むほど、味がでるねぇ的、作品ですよね。
ダニエル・クレイグのブルーのスーツ姿に、格好えぇええ!と
私もクラッ(◎◎)としましたね。(笑)
by まなてぃ (2007-03-06 18:09) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 2

LOVERSパフューム ある人殺しの物語 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。