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LOVERS [映画感想 ら行]

LOVERS

LOVERS

  • 出版社/メーカー: レントラックジャパン
  • 発売日: 2005/01/28
  • メディア: DVD

映画タイトル:LOVERS
初公開年月 :2004/08/28
監督:チャン・イーモウ
脚本:チャン・イーモウ  リー・フェン ワン・ビン
出演:金城 武 チャン・ツィイー アンディ・ラウ
   
■2007.2.20(火) 本日の一言■
さて・・先週の『懐かしの映画DVD鑑賞with麦焼酎会』の映画鑑賞の感想の
続きである。本日アップするのは『ターミネーター2特別編』の後に鑑賞した
中国映画、『LOVERS』である。これは友人Mがチョイスしてきた作品で、
彼女は金城武とチャン・ツィイーの大ファンである。
だが、それにしても・・と私は言いたい。
この『LOVERS』は彼女と一緒に映画館へ1度、観に出かけている。
また同じ面子である私と観るのか・・と、半分呆れた気分になった。

私  :「またそれを観るんかい?私と一緒に1回観たよねぇ」(--;;)
     と呟くと

友人M:「飲みながら観たいんだよね、それに、ほらっ!あんたの好きな
     アンディ・ラウも出演しているし・・」(^ー^* )フフ♪

私  :「出てるけど、ファンからみると、おもしろくない役で出てるよね・・
     衣装も一着こっきりで、金城 武の引き立て役みたいな・・」( ̄  ̄)b゙ネッ!!

友人M:「それは金城武が主役で、チャン・ツィイーの相手役だし、
     アンディは脇役だから、仕方ないことなんじゃない」d( ̄∇ ̄)゙ネッ!! 

私  :「(ホントに身も蓋もなく、本当の事ばかり言う。私は負け惜しみとは
     わかっていても心の中で以下のお願いごとを呟かずにはいられない。)
     映画の神様・・お願いです。アンディ・ラウを主役にして、金城武を
     脇役にした映画を私の為に作ってください。・・」(-人-;;)南無南無・・

別に金城武に恨みがあるわけではない。(笑)
しかし私はこの映画、金城武のファンというわけでもないのに、M以外の友人と
飲みながら観たこともあって、今回で3度目の鑑賞なのだ。(--;;)<食傷キミデス。
けれども金城武とチャン・ツィイーのファンであるならば、1度で2人の好きな俳優が
見れる『LOVERS』を選ぶ気持ちも、映画好きとしては、わからないでもない。
飲み場所も提供してくれたことだし・・結局、映画『LOVERS』を観ることにした。
以下から、あらすじ、そして感想をアップすることにする。

---あらすじは映画ON LINE 参照---

全盛を極めた唐王朝が衰退を始めた9世紀中頃の中国。
世間では“飛刀門”なる反乱軍が民衆の支持を得て勢力を拡大していた。
飛刀門一派の壊滅に乗り出した王朝側は、捕吏のリウ(アンディ・ラウ)と
ジン(金城 武)に飛刀門のリーダー拘束を命じる。リウは遊郭で評判を呼んでいる
盲目の踊り子、シャオメイ(チャン・ツィイー)が飛刀門の一味とにらみ、
遊郭の客になりすましたジンを送り込む。
首尾良く娘を捕えるが、シャオメイの口が堅いと知ったリウは、今度はジンに
シャオメイの脱獄を手助けさせ、彼を反乱戦士と信じ込ませて飛刀門のアジトへ
案内させるよう仕向けるのだったが…。

それでは感想である。
★以降、ネタバレもありますよ★

映画の始まりは、唐王朝が衰退の一途をたどり反乱軍の飛刀門が中国のあらゆる地で
勢力を拡大していったとの説明が入り、初めてこの映画を観たときは、
「よしよし・・中国歴史モノ映画か」(^m^)<中国歴史は大好物・・楽しみじゃ!と
喜んで鑑賞をはじめたものだった。
飛刀門のリーダーの娘は盲目であり遊郭にいる踊り子、シャオメイ(チャン・ツィイー)が
盲目であるという噂から、唐王朝の捕吏リウ(アンディ・ラウ)とジン(金城武)が
遊郭へ出向き、シャオメイを捕獲するまでの流れは、まことにもってテンポがいい。
チャン・ツィイーの舞踏のシーンは美しくキレがあり、盲目にしては目の演技があまり
うまくはないにせよ、「チャン・ツィイーは、こんなに体が柔らかくて踊れるのか・・」
といった意外な新鮮さがあった。この舞に関するCGは凝っていて、3度目の鑑賞だと
いうのに見飽きることがない。しかしリウが投げる落花生が、立ち並ぶ太鼓に当たる
シーンまでCGが使われていたのは、そこまで使ってしまいますか!ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
という気分を初見と同様に味わった。
その後、チャン・ツィイーとアンディ・ラウの殺陣のシーンをみることになるのだが、
中国独特の配色の衣装と小道具に目を奪われて、これもまた楽しく観ることができる。
殺陣をこなす2人もかなり、練習をこなしたのかカット割の見苦しさも見当たらないし、
牢屋に放り込まれる薄汚れたチャン・ツィイーの昔の可憐さも垣間見れる。
しかし正直、私の『LOVERS』での見所はこのシーンでおしまいになってしまう。
これ以降は、ケチのつけ放題になるので、お許し願いたい。

3人の主要登場人物が揃い踏みをしたところで、いよいよ物語は唐王朝と反乱軍である
飛刀門の息を飲む戦いと陰謀が繰り広げられるのか・・と多分、誰もが期待するところ
だと思う。私も初見の時は、とても期待をした。唐王朝は捕吏のジンを使って、
わざと飛刀門のリーダーの娘シャオメイを逃がし、飛刀門の本拠地をさぐるという
モノである。だが、その2人の逃避行あたりから最初に設定してあったはずの
壮大であろうはずの物語が、だーんだん恋の痴話モノへと変貌を遂げていくのだ。(--)
ジンとシャオメイが、飛刀門の本拠地に向かって逃避行を続ける森、山の風景は、
絵画をみるように美しい。赤、黄、緑、茶 季節の彩り匂いを感じさせるし、
着ている衣装もそれに映えてまことにもって、素晴らしい映像美であるが、
肝心の追ってくる唐王朝の刺客たちとの殺陣は、あれ・・これは『HERO』で観たかな? 
アレ・・これは『 グリーン・デスティニー 』にも似たようなシーンがあったな・・と
思い当たるものばかりなのだ。おまけに追われているわりには、ジンは、ゆっくりと
シャオメイに水浴びをさせたり、命がけで逃げているからこそ、2人はたった3日間で
恋に落ちるという設定なのに、この悠長なシーンはないんじゃないのかねぇ。
ただチャン・ツィイーを脱がしたかっただけじゃん、と勘ぐりさえでてくる。( ̄ー ̄;)

まぁ、とにかく緊迫感がないのだ。追われる恐ろしさが感じられないから、敵同士である
にもかかわらず、戦いを通じて2人が恋に落ちる瞬間もどこなのか、よくわからない。
シャオメイは長年、飛刀門のスパイとして生きてきた女なのだ。
こんなチャチな戦いなどで、色恋に惑うだろうか?飛刀門の仲間で待ってくれている男
リウもいる。(これも、私の気にいらない部分だの1つだ。映画の見所として
シャオメイとリウの戦いについて褒めたのに、映画から急に、リウはシャオメイと同じ
飛刀門のスパイなんですよ、あの戦いはただの茶番にすぎないんです・・
おまけに、シャオメイは実は目が見えていたんです!と告白されて、
ひじょうに!なめられた気分になる。(><))

いかんな・・どうしても横道に感想がそれてゆくな・・元に戻す。
とにかく命をかけた愛になるには、役の設定と物語の流れにチャッチさを感じるのだ。
よく考えてみれば唐王朝の思惑はわかりやすいが、そもそも飛刀門は一体、この3人に
何をさせたかったのだろう?リウを朝廷内部に送りこむ、ジンを騙し、シャオメイに
近付かせたってところまではわかる。しかしその行動が飛刀門にとって何の意味が
あったのか?私が飛刀門の頭であるならば、本拠地が敵に暴かれる前に、
さっさと駒であるシャオメイやジン、リウの口を封じる手立てを考えるだろう。(^^;;)
しかし映画はそんな、国家の陰謀だぁ!策略だぁ!裏切りだぁ!とは無縁の世界へと
どんどん突き進んでゆく。( ̄ー ̄川)
敵同士であるシャオメイとジンはいつの間にやら、恋に落ち、飛刀門に捕らえられ、
シャオメイはジンの処刑を言い渡されるが、恋心に負けてジンを助け結ばれてしまう。
あぁ・・それは紅葉が美しい季節だった。(この紅葉は重要なポイントである。)
それを察知した長年シャオメイを想っていたリウはおもしろくない。飛刀門に背を向け
去ったジンを追うと決めたシャオメイをリウは飛刀で絶命においやり、それを知った
ジンはかっての同僚でもであるリウと雪の中で!剣を交えることになるのである。
金城武の殺陣の出来はまぁまぁといったところ。アンディ・ラウも、チャン・ツィイー
と一緒に演じたほどの派手さはないけれども堅実なさばきをみせてくれる。
それよりも問題なのはこの映画の時間の経過の早さなのだ。

1.ジンとシャオメイが逃避行している間 竹は青葉である。

2.飛刀門に捕らえられ、やがてジンとシャオメイが結ばれる 葉は紅葉している。

3.リウ、愛していたシャオメイの裏切りを知り、シャオメイに致命傷を与える。季節は秋?

4.ジン、一度は彼女の元を去るが、シャオメイを気にかけ戻る。
しかしシャオメイ、リウによって瀕死状態、怒りにまかせてジンはリウと剣を交える。
外は次第に雪が降り出し、積もる・・・

えっ!どういうこったいこれはっ!竹青葉、紅葉に、雪!(◎◎)
3日間でこんなに季節が動く国を私は知らない。おまけに絶命したはずのシャオメイは
雪に埋まりながらもゾンビのように立って蘇り、リウが投げるであろう飛刀から
ジンを助けて、今度こそシャオメイは絶命!したかと思いきや、
ジンが耐え切れずリウとの戦いをやめて駆け寄ると、
なーんとシャオメイは再び息を吹き返し、言葉を交わすのだ。
このシーンを見るたび、
えっ?まだ息があるんかいっ?ゾンビのようだ・・(◎◎;;)と。
私は彼女の生命力に仰天するのである。
おまけに今回は3度目の鑑賞をいいことに、私は散々、麦焼酎を飲みまくり
けっこういい塩梅になっていたので、何度も蘇るシャオメイをみるたび
「まだぁ息があるぅうう(byチャンバラトリオの口真似)」と呟いては、
『LOVERS』にひたる友人Mからヒンシュクをかわずにはいられなかったのだった。(^^;;;)

次に俳優の感想。

まずはヒロイン、飛刀門の女スパイ、シャオメイを演じたチャン・ツィイー。
この映画で一番、光り輝いて見所の多いのはチャン・ツィイーである。
お化粧ばっちりの姿から、薄汚れた顔まで幅広く堪能できるし、舞踏も殺陣も
みれる。演技もまぁまぁだったしチャン・ツィイーファンであったら、
こんなに楽しい映画は他にないかもしれない。
私もファンだったら、楽しかったかなぁ・・・・(^。^;;)ボソッ

次、ヒロイン、シャオメイの相手役ジンとして抜擢された金城 武。
遊び人から愛にめざめるまでの過程を無難にまとめて、演じている。
殺陣は、まぁまぁといったところで、正直あまり見所がない。
本当は殺陣は苦手なのかもしれないな・・という動きも多々みられる。
次回作に期待かな・・日本人の血も入っているのでガンバレである。

次、シャオメイと同僚のスパイで、ジンとも友人であったリウ役を演じた
アンディ・ラウ。
殺陣の見所は数々ある、演技の見所もあるのに、
役が脇役なので、クローズアップされることが、少なく・・(><)残念な限り。
3回観たけれど、何度みても「ねぇ・・どうよ、この役、この扱いは」と呟きたくなる。
次回作、沢山ありそうなので、そちらに期待したい。

最後に映画の全体的な感想を書いておこう。

うーん・・とにかく映像美を追い求め、こんなシーンが撮りたいな・・etcが、
まずあって、その後にストーリーをつけたような映画である。
確かに映像は、ひじょうに美しいのだけれど、そこまで映像にこだわわるなら
ラストシーンで雪と風と俳優の髪が、きちんと一体になって流れる工夫までして
欲しかった。
あんなに横風が吹いているのに、俳優の髪がちーとも、そよがないのは
おかしいでしょう?(苦笑)
このように、ひじょうに突っ込みどころ満載の映画が『LOVERS』である。
アジアで、とても人気のある有名俳優を3人も使っておきながら、
このベタな物語はあまりに悲しすぎる。(><)
ガンガン飲んで、酔っ払って観ていてちょうどよかったくらいだ。

『LOVERS』はお酒に酔いながら、早すぎる秋から冬の季節の移り変わりを楽しみ
映像の美しさと殺陣、格好いい男優ふたりと美しい女優をみるためのモノ。
決してストーリーを追ってはいけない作品なのだ。( ̄  ̄)b゙ネッ!!


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コメント 8

そうか、、、これはお酒を飲みながら楽しまなきゃ(^^)
by (2007-02-21 19:42) 

まなてぃ

>たろうさんNice&コメントありがとうございます。(^^)

そうなんです。
『LOVERS』は酔っ払いながらみる映画のNo1です。
機会があれば是非。酔ってみると悪くないかも??
by まなてぃ (2007-02-21 23:25) 

こんばんは。前半のチャン・ツィーの踊りのシーンとか絵がきれいなんですけど、クライマックスの戦いは何なんでしょう・・・。突然雪が降り出したり、あまりの展開に「何じゃこりゃ」と唖然としてしまいました・・・(笑)。ダウンタウンの松ちゃんも「死ぬまでやっとれ」と言ってました(爆)。その前の作品の『HERO』の方がよく出来た作品でしょうねえ。
by (2007-02-22 00:52) 

まなてぃ

>katoyasuさんNice&コメントありがとうございます。(^^)
本当にクライマックスの戦いに何の意味があったのか、
私もまーったく、わからずストーリーに唖然としたのを思い出しますね。
松ちゃんの「死ぬまでやっとれ」も納得です。

でもこれは私だけかもしれないのですが、
中国映画やら香港映画というのは、1本見ると、
そのまま、ずるずると他の作品も観たくなるんですね。
いっときハマリそして、収まっていたのに
・・・また中国映画やら香港映画が観たくなってきた。(^^;;)

口直しは『HERO』とか『インファナル・アフェア』ですかね。(笑)
by まなてぃ (2007-02-24 00:05) 

まなてぃ

>でぃーじぇーさん、Niceありがとうございます。(^^)
by まなてぃ (2007-02-24 00:07) 

まなてぃ

>noricさん Niceありがとうございました。(^-^)
by まなてぃ (2007-02-27 21:30) 

のんたん

私はグリーン・デスティニーとかコレ系中国映画がだめなんですね^^;
どうしても「ありえんやろっ!(怒)」と突っ込みたくなるんですよ。
香港のワイヤーワークとか、別にどうって思わないのに、芸術的に
なると?どうもだめなんですよ。
ということで、これもダメだと思って見る気がまったくしませんでした。
が、ある日高速バス内でやってまして、見ちゃいましたー
あー笑ってしまいましたー!これはコメディ映画と思っております、私。
まなてぃさんのコメント、まさしく超うなずいておりましたよー!!
by のんたん (2007-03-01 21:25) 

まなてぃ

>のんたんさん、こんばんは。コメントありがとうございます。(^^)
本当に突っ込みどころ満載!のんたんさんの言うとおり、
芸術的コメディ作品ですよね。

確かに、『グリーン・デスティニー』やら『HERO』のワイヤーワークは
現実にこんなことができる人間なんぞ、まずいない!
こやつら、全員!アジア系スーパーマンかっ!と思わせるものが
多々ありますよねぇ。アジアのワイヤーアクションはちょっと荒くて、
スピードがあるものが楽しくていいな。と私も思いますよ。
スローになると芸術作品になるのが、また不思議。(笑)

しかし高速バスで『LOVERS』の鑑賞はうらやましい。
私なんて初めての鑑賞は¥1800も払ってですからねぇ・・・(^^;;)
by まなてぃ (2007-03-02 09:39) 

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