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アビエイター [映画感想 あ行]

アビエイター 通常版

アビエイター 通常版

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • 発売日: 2005/08/27
  • メディア: DVD


映画タイトル:アビエイター 
初公開年月 2005/03/26
監督: マーティン・スコセッシ
脚本: ジョン・ローガン
出演: レオナルド・ディカプリオ ケイト・ブランシェット 他 

■2006.6.15(木) 本日の一言■

昨日、母のたっての希望で、レンタルしてきた「アビエイター」を鑑賞した。
前日、母の妹と母が電話で、よもやま話をしたところ、私(母)が好きだった
名女優キャサリーン・ヘップバーンが、映画の役として大きく出ているらしい・・
気になるから借りてきて、ついでに一人で観るのはつまらない、一緒に観ようという
ことにあいなった。

この映画で、私が記憶していることと言えば、ディカプリオがアカデミー賞取りのために撮った
と噂された映画であるということ。結局、アビエイターでは、助演女優賞はケイト・ブランシェット
が受賞したはものの、ディカプリオは賞をとれなかったということである。
ちなみに私はこの映画は映画館で観ていない。初の鑑賞。

というわけで、あらすじは以下のとおり。

実在したアメリカの映画監督・飛行家・飛行機設計家の3つの顔をもつ、ハワード・ヒューズと
いう人間の半生を描いた物語。
弱冠18歳という年齢で、亡き父の石油掘削機の事業を引き継ぎ、社長となった
ハワード・ヒューズ(レオナルド・デカプリオ)。彼は、その資産を元に航空アクション映画、
「地獄の天使」の製作に着手。完成不可能と周囲が騒ぐのを尻目に、莫大な金と歳月をかけて
映画を完成させアメリカで映画を大ヒットさせる。
この映画の成功で、ハワードは一躍ハリウッドの寵児ともてはやされ、当時人気女優であった
個性あふれるキャサリン・ヘプバーン(ケイト・ブランシェット)と知り合い、恋に落ち、
同棲生活を始めることになる。私生活も充実し始めると、彼はその後も次々とヒット作を
生み出し、以前から力を注いでいた飛行機設計と飛行家としての夢を実現させるために、
航空会社を買収、飛行家としても、自らの操縦で世界最速記録を次々と更新し、向かうところ
敵なしの順風満帆な人生を歩み始めるのだが・・・

では感想である。
★以降、ネタバレしていきますよ★

この映画は、満足という言葉をを知らず、ブラックホールのように全てを吸い込み、
ホワイトホールのように全てを吐き出し、精神的にイッてしまった男の物語だと思う。
凡人の私としては少々、理解に苦しむ人間であるが、ハワード・ヒューズが才能のある人物で
あることは、映画から伝わってくるし、多分、天才という部類に入る人なのだとも思う。
映画の前半はハワードの才能の開花ぶりと颯爽とした日々、時には潔癖症な部分や我儘な
坊ちゃんの部分が目につくものの、キャサリン・ヘップバーンとの恋と光輝いていた部分が
強調されていて、こちらとしては、気楽に「苦労したときもあったけれど、幸せだよねぇ、
よかったねぇ」で呑気な顔をして観ることができた。しかし後半はひたすら試練のシーンの
連続である。飛行テストの失敗からくる大事故とハワード自身、死を覚悟するほど重態の体験、
それが引き金になって精神的にイッてしまう姿、所有する航空会社が大手になった故に
起こる、ライバル会社の陰謀という闇の部分が強調されだしてきて、妙に背筋が伸びて画面に
向かってしまった。
とにかく良い時と悪い時の温度差が激しい人生 といえば、いいのだろうか?
才能と成功の結果支払わねばならない代償が、この映画のような人生であるならば、
私の人生、平凡でよかったー!と凡人の私などは思ってしまうのだった。(^^;)

次に出演者の感想を書いておく。
まずは、この映画を主人公を演じた、レオナルド・ディカプリオ。
今回、映画を観ている間、私は彼を彼自身として観ていることがなかった。映画を観ている間は
ハワード・ヒューズとして観ていて、いまこうやって感想を書くにいたって、その演技はどうで
あったのかを振り返っている感じがする。私としては、ディカプリオが子役時代(十代)を除いて、
大人の俳優になってから演じた役では一番、男に匂いのする良い役だったのではないかと思う。
悩んでいるときの表情が常に、眉間にシワばかりというのが多少、気になったけれども、
映画の中で政府からの援助金をめぐり、ハワードが政府の開く公聴会に呼び出され、
吊るし上げをくらい、それについて反撃をするシーンはディカプリオの演技に迫力があり、
見ごたえは充分ある。

次にこの映画でアカデミー主演女優賞を取った、ケイト・ブランシェット。
私は彼女の演じた、キャサリン・ヘップバーンという人物を映画でも観たことがないし、
詳しいことも知らないのだが、一緒に映画を観たキャサリンファンの母によると、
キャサリン・ヘップバーンより、ケイト・ブランシェットのほうが美人ではあるものの、表情や
動作などはキャサリンに瓜二つ見えて、その演技ぶりは素晴らしいと絶賛していた。
私はケイト・ブランシェットの出ている映画で観たことがあるものと言えば、「エリザベス」
「耳に残るのは君の歌声」「ロード オブ ザ リング」とこの「アビエイター」であるが、
主役、脇役に関わらず存在感を出して見事に演じ分けていると思った。この映画での役どころも、
自分の正しいと思う道をひたすら突っ走る強気な女性を好演していて、次に出演する彼女の映画
を楽しみにさせてくれた。

全体の感想も書いておこう。
自分から観ようと思って観た映画ではなかったが、実在した人物を描いた映画としては、
よくまとめられいて、楽しめたし、良い映画だと思う。
これも一重にハワード・ヒューズという人物の人生が、波乱万丈だったということに集約され
ているような気もする。
次から次へとよくもまぁこれだけ、たった一人の人間で、ジェットコースタードラマのような体験が
できるものだと感心してしまうほどだ。
ケチをつけるとするならば、上映時間が長いかな・・ということである。上映時間2時間50分。
自宅で観たのにトイレ休憩をいれなければ観切れない。(--)
ハワードが精神的にイッてしまったシーンなど、あれほど長くとらなくても良いように感じた。
まぁともかく、時間がたっぷりあるときに、じっくり腰を据えて観るのが良いと思う。
現実は厳しく、成功を手にしても幸福ばかりが待っているわけではない、それでも夢を
追わずにはいられない者がいるということを魅させてもらう・・
苦味のある男の映画だった。・・うん。(--)


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